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清水 大榎監督辞任は「熟慮した結果」 後任は田坂ヘッド

[ 2015年8月1日 17:15 ]

8月1日付けで辞任した清水の大榎監督

 J1清水は1日、昨年7月から指揮を執る大榎克己監督(50)が辞任し、田坂和昭ヘッドコーチ(43)が監督代行を務めると発表した。

 大榎監督は、清水東高時代に全国高校サッカー選手権で日本一に輝き、同期で現在G大阪の長谷川健太監督(49)、順天堂大サッカー部の堀池巧監督(49)と“清水東三羽ガラス”として絶大な人気を誇った。日本代表にも選出され、現役引退後は母校の早稲田大や清水ユースで監督を歴任。昨年7月にゴトビ前監督の解任を受けてユース監督からトップチーム監督へ昇格した。

 だが、昨年は最終戦で何とかJ1残留を決めたものの、今年はJ1第1ステージで3勝4分け10敗と最下位に終わり、第2ステージも7月29日の前節・横浜戦(日産ス)で初勝利を挙げたものの1勝2分け2敗で15位、年間順位でも17位に沈んでいた。監督通算成績は39試合で8勝9分け22敗。

 監督代行を務める田坂氏は広島県出身で、静岡の東海大一(現東海大翔洋)高から東海大を経て1994年に平塚(現湘南)入り。その後、清水とC大阪でもプレーした。日本代表にも選出され、現役引退後は古巣のC大阪と清水でコーチを歴任後、11年からJ2大分で初めて監督に就任。12年のJ1昇格プレーオフを勝ち抜き、13年はJ1で指揮を執ったが最下位でJ2へ降格。昨季はJ2で7位だったが、今季は第16節終了時点で2勝5分け9敗と最下位に低迷し、6月1日に大分監督を解任されたが、7月2日に4年半ぶりにヘッドコーチとして清水へ復帰していた。監督通算成績はJ1で34試合2勝8分け24敗、J2で138試合52勝39分け47敗。

 大榎監督はクラブを通じ、「昨年の苦しい残留争いを抜け出し、その経験から今年こそはと臨んだシーズンでしたが、これまで思うような成績が挙げられず責任を重く感じております。今は厳しい状況をなかなか抜け出せておりませんが、もちろん誰も諦めてはおりません。しかし、残りのシーズン1/3を残す今、私が身を引き、田坂ヘッドコーチをはじめとするスタッフに委ねた方がチームのためには良いと決断しました。ここに至るまでは何度も自問自答し、熟慮した結果であります」などとコメントした。

 監督代行を務める田坂氏はJ2最下位で監督を解任された2カ月後にJ1で残留争いをするチームの指揮を執る珍しいケースとなったが、名門・清水再建へ期待がかかる。

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2015年8月1日のニュース