ＦＣ東京・太田が２アシスト　「東京は任せろ」武藤との約束果たす

＜ＦＣ東京・新潟＞後半、ＦＫから直接ゴールを狙うＦＣ東京・太田

Ｊ１第２ステージ第２節 ＦＣ東京３－１新潟

（7月15日 味スタ）
　ＦＣ東京は１５日、ホームで新潟と対戦し３―１で勝った。日本代表ＤＦ太田宏介（２７）が前半９分に左足クロスで先制弾をアシストすると、後半３３分にも左ＣＫから３点目をお膳立て。今季のアシスト数を自己最高だった昨季に並ぶ１０に伸ばしチームに第２ステージ初勝利をもたらした。

　武藤よ、あとは俺に任せろ！太田がそう言わんばかりの活躍を見せた。まずは前半９分。「空いたスペースにうまく走り込んでくれた」と東に正確なグラウンダーの左足クロスを送り先制点をアシスト。さらに後半３３分には「今年何点も取ってる形」と、左ＣＫからＤＦ森重の頭に合わせた。後半ロスタイムにＰＫから失点を喫し「失点は余計」と悔しがったが、第２ステージ初勝利を挙げ「チームが一つになった結果」と喜んだ。

　この２アシストで、今季のアシスト数をリーグトップとなる１０に伸ばした。昨季自己最高の１０アシストを記録し、ベスト１１にも選出。日本代表にも定着した今季は、シーズン半ばにして早くも自己記録に並んだ。残念ながら、Ｊリーグには得点王はあってもアシストのタイトルはない。太田も「あれば最高ですけど」と前置きし、「シーズンが終わったときに自己満足で終われるように」と冗談交じりにアシスト王の座を奪うことを誓った。

　プライベートでも仲の良かったエースＦＷ武藤がマインツに移籍した。太田は武藤がドイツに旅立ったその日、可愛い後輩にこうメッセージを送った。「東京は任せろ！」。くしくもこの日は、武藤の２３歳の誕生日。２アシストは武藤への祝砲、約束を果たす活躍だった。

　東アジア杯の予備登録メンバーにも順当に選出。日本代表での活躍にもますます期待が懸かる。「スーパーな活躍をしてアシスト数を増やしていきたい」。日本屈指のレフティーが、武藤が去ったチームを引っ張っていく。