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澤 リオもやる!最後のW杯準Vも…なでしこ初の五輪金「狙いたい」

[ 2015年7月7日 05:30 ]

<日本・米国>連覇ならず…。涙する有吉の横で笑顔を見せる澤(左)

サッカー女子W杯カナダ大会決勝 日本2―5米国

(7月5日 バンクーバー)
 レジェンドがW杯に別れを告げた。連覇を狙ったなでしこジャパンは米国に2―5で大敗した。序盤から大量失点を喫した展開となり、前半33分からMF澤穂希(36=INAC神戸)が緊急出場。オウンゴールを誘発するなど躍動したが前回大会に続く奇跡は起こらなかった。自ら最後と決めた6度目のW杯は準優勝。次は16年リオデジャネイロ五輪を目指す。なでしこジャパンは7日に帰国する。

 バンクーバーに、4年に一度しかない夢舞台の終わりを告げるホイッスルが鳴り響いた。センターサークル付近で澤はうつむき、感情を押し殺す。号泣する海堀を抱きしめ、悲しみに暮れる仲間たちを励ましに回った。後悔がないと言われればうそになる。だが、澤は「本当に悔いなく、やり切ったという感じはある」と言い切った。

 全身全霊を注いだからこそ、敗戦を受け止められる。前半16分間でまさかの4失点。1点を返した直後の33分、3失点に絡んだ岩清水に代わって投入された。「予想外の展開だった」。アップはほとんどできていなかったが、百戦錬磨の背番10はさすがの活躍を見せる。1―4の後半7分、左FKに中央で反応。競り合ったジョンストンのオウンゴールを誘った。

 2点差に詰めたが、2分後に再び失点。それでも諦めない。GKソロのパンチングにはじかれたが、同35分に左FKに再び頭で合わせた。37分にはライバルのワンバックにスライディング。警告を受けたが、速攻は許さなかった。「難しかったけど、自分の役割をできる範囲で果たせた」。最後と決めた自身6度目のW杯。途中出場が多く、得点もなかった。だが、2大会連続で米国との決勝にたどり着いた。「団結力を感じることができた。いいチームの中で、大きな大会に連れてきてもらった」。偽りのない感情だった。

 子供好きの澤は親しい関係者に「子供がほしい」と漏らしているという。キャリアの終えんは近づいている。それでも、4年後のW杯フランス大会は想像できないが、来年のリオデジャネイロ五輪ならイメージができる。2月には最終予選も行われる。

 「現役でやっている以上は狙いたい」

 次なる目標は、一度も獲ったことのない五輪の金メダル。澤には、もう一つ大きな夢がある。

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2015年7月7日のニュース