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宮本ともみ解説 経験は日本の財産、リオ五輪へつながる

[ 2015年7月7日 09:30 ]

 最初のセットプレーで集中を欠いたのが痛かった。セットプレーは警戒していたはずだが、米国が立ち上がりから積極的に攻めてきてCKに逃げるしかなかった。警戒が必要な最初のセットプレーで、マークが甘くなって失点したことで、日本らしさが出せなくなってしまった。

 ボール保持では日本が上回ったが、守備ラインやサイドを使ったボール保持はできても効果的なところではボールを保持できなかった。ブロックをつくって守りを固める米国に対し、相手の守備陣の間でパスを受けることができても、3人目の動きがあまりできず、決定機はつくれなかった。大会を通じては、1次リーグはあまり良くなかったが、決勝トーナメントに入って、やりたいサッカーができていた。大会を通しての戦い方やコンディションのつくりかたなど、次世代へつながる経験は日本の財産になる。

 一方で、立ち上がりの大切さや決勝戦の相手の気迫などは今後の課題。1年後のリオ五輪を見据えれば、宇津木や有吉が成長したことや、澤に頼らなくてもある程度戦えたことは大きい。一人一人が足りないものを確認して、取り組めばリオ五輪へつながると思う。(宮本ともみ=元女子日本代表MF)

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2015年7月7日のニュース