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諦めない姿勢を「刺激に…」なでしこ次世代の台頭期待 

[ 2015年7月6日 15:41 ]

<日本・米国>後半、攻め上がる岩渕(右)

サッカー女子W杯カナダ大会決勝 日本2―5米国

(7月5日 バンクーバー)
 連覇はならなかったなでしこジャパン。強敵米国に完敗し、試合後エースの大儀見が「何かを変えないといけない」と危機感を口にした。今後のなでしこのチームにづくりはどのように進めるべきか。かつて代表MFとして2度のW杯に出場した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)は「若手の踏ん張りに期待したい」と力を込める。

 代表23人中、17人が前回大会経験者。世代交代の遅れが指摘されたが準優勝という結果を出してみせた。「本来なら若手とベテランが融合できる大会になればよかったのですが、このメンバーを越える選手がいなかった」。技術や気持ちは持っていながら、越えられない壁。今回の先輩たちの諦めない姿勢を刺激に「また日々真剣に取り組むようになればいい」と話す。

 主将のMF宮間が「ブームではなく文化にしないといけない」と話すように、女子サッカーが置かれている環境について常に危機感を抱いているなでしこメンバー。小林さんも「結果次第で環境が厳しくなることを選手たちは理解しているし、厳しい状況の中で結果を求められ、責任も背負っている」と説明する。

 一過性のブームで終わらせない。強い気持ちを次世代につなげる意識を若手が感じ取ってくれればいい。今回メンバーのDF熊谷は24歳、FW岩渕は22歳。「今後はこの2人が中心となって引っ張ってほしい」と楽しみにしている。「これまでのなでしこがやってきたように、女子サッカーを盛り上げ、支え、そして引っ張る。この試合がその意識を受け継ぐきっかけになってほしい」。連覇と同じくらい大事な“強い気持ち”という土産を引っ提げて帰国するメンバーを小林さんは笑顔で待っている。

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2015年7月6日のニュース