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メッシ“悲運”の準V…自身3度目の決勝でまたも不発

[ 2015年7月6日 05:30 ]

優勝カップの前をうなだれながら歩くアルゼンチン代表FWメッシ(AP)

 サッカーの南米選手権決勝が4日にチリのサンティアゴで行われ、地元チリがアルゼンチンを下し、初優勝を果たした。延長戦でも決着がつかず0―0で終了。迎えたPK戦を4―1で制した。17年のコンフェデレーションズ杯(ロシア)に南米代表として出場する。昨年のW杯ブラジル大会準優勝のアルゼンチンは93年以来の南米制覇を逃し、FWリオネル・メッシ(28=バルセロナ)はまたもA代表での初タイトルに手が届かなかった。

 A代表で初タイトルというメッシの悲願は、またも目の前で砕け散った。地元大観衆の前で初優勝を喜ぶチリ代表の横で、ピッチに座り込み、ぼうぜんと。表彰台では首にかけられた銀メダルをすぐに外す姿に、悔しさがにじんだ。失意の背番号10は無言のまま会場を後にし、バルセロナで同僚のMFマスケラーノは「この負けは拷問だ」とその心情を代弁した。

 エースが大一番で精彩を欠いた。相手DFメデルらに徹底マークされ、決定的なシュートはゼロ。前半20分にFKをFWアグエロの頭に合わせたがバルセロナ同僚のGKブラボに阻まれ、後半終了間際にはFWラベッシにパスを送り、FWイグアインのシュートにつなげたが、わずかに右に外れた。PK戦では1人目で登場し、成功。しかし2人目のイグアインは上に外し、3人目のMFバネガはブラボに止められて万事休す。前半25分にMFディマリアが右太腿を負傷して交代し、頼りになる“相棒”を失ったことも痛かった。

 バルセロナでは欧州CLで自身4度目の優勝を果たすなど今季3冠を達成した。あらゆるタイトルを獲得してきたクラブとは対照的に、アルゼンチン代表では無冠。今大会前には「昨年のW杯よりチーム状態はいい」と自信を示し、5得点を演出した準決勝パラグアイ戦後には「得点は決勝に取っておく」と語っていた。しかし、07年南米選手権、昨年のW杯に続く自身3度目の決勝でまたも不発。ジンクスを打破できる機会は、100周年記念大会として米国で開催される来年の南米選手権に持ち越された。

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2015年7月6日のニュース