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水泳帽で躍動!磐田の“鉄人”桜内、緊急搬送2日後にフル出場

[ 2015年7月5日 05:30 ]

<磐田・熊本>前半31分、ライナー気味のクロスを送る磐田DF桜内(左)

J2第21節 磐田1―1熊本

(7月4日 ヤマハ)
 磐田はホームで20位の熊本と対戦し、1―1で引き分けた。前半33分にMF松浦が4月5日のアウェー横浜FC戦以来15節ぶりとなる今季2点目を挙げるも、後半38分に相手FW斉藤のヘッドで失点。順位は2位をキープした。
【試合結果 順位表】

 DF桜内は“鉄人”だった。2日の紅白戦で、MF井波と激突。横たわったまま頭部から血を流し、左手親指を脱臼して救急車で搬送された。それからわずか2日後。「戦える気持ちがあったので監督にぶつけた」。ホチキスで傷口を止め4針縫った頭部と左手にテーピングを施し、水泳帽で固定してピッチに立った。

 すると前半11分、右サイドから決定機を演出した。「ピッチに立った以上は逃げるプレーはしたくなかった」。MF松井にボールを預けると、ペナルティーエリア内へ侵入。右足を振り抜いた。同31分にもライナー性の惜しいクロスを送った。前半とは一転、劣勢に回った後半にはCKから同点に追いつかれたが、最後まで走り抜いた。

 今季はチーム内で唯一、全節にフル出場中。無尽のスタミナを蓄えるために、夜9~10時の間には就寝するのが日課だ。「上(J1)に行くためには一番大事な時期」。前半戦最後の試合をこう位置づけていた男は、出番に穴をあけなかった。下位相手に苦い結果で終わったが、個人で不屈の精神は見せた。

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