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指揮官も称賛!なでしこ“鉄の守備陣”が劇勝呼ぶ

[ 2015年7月3日 05:30 ]

<日本・イングランド>後半、ゴールを死守する海堀(中央)

女子W杯準決勝 日本2―1イングランド

(7月2日 エドモントン)
 なでしこが誇る守備陣の踏ん張りが、劇的なドラマへの伏線になった。前半40分、大儀見のファウルからPKで追いつかれたが、そこからが真骨頂だった。防戦一方となった後半の序盤は、GK海堀が好セーブを見せる。19分にホワイトの強烈なミドルシュートを、右へ横っ跳びして右手一本で枠外にかき出した。その直前のシュートはバーを叩くなど、運も味方に付けてゴールに鍵をかけた。「海堀を中心として、みんな意外に冷静だった」と佐々木監督も敬礼だ。

 ロングボールを放り込む厄介な相手に対し、岩清水、熊谷のセンターバックコンビはクレバーな対応で流れからの失点を許さなかった。体格で劣れば、頭を使えばいい。1列前の宇津木、阪口に空中戦を競わせ、そのセカンドボールを拾った。ダブルボランチにチャレンジを任せ、カバーに徹する。「相手がつなぐより蹴るしかなかったので、それしかなかった。最悪のことはやらせなかった感じかな」と岩清水。後半は相手の迫力に押されて最終ラインが下がったが、体を張った守備で奮闘。15本放った相手のシュートの枠内は2本。フィニッシュを封印した。

 前回大会の米国との決勝は2度のリードを許す展開から宮間、澤のゴールに助けられた優勝だった。守備陣としては同じ失敗は繰り返せない。「(自分たちが)耐える力はある。ゴール前で体を張るとことか、耐える力は日本の良さ」と手応えを感じた熊谷は「米国も4年前のリベンジとして臨んでくる。気負わずに臨みたい」と強調した。6試合連続で1点差で踏ん張ってきた守備陣が、タレント集団のライバルを今度こそ無失点に抑える。

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2015年7月3日のニュース