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元なでしこMF絶賛 劇的OGは「川澄の技術があって生まれた」

[ 2015年7月2日 13:15 ]

決勝進出を決め、試合後審判と握手する宮間。後ろは川澄

女子W杯カナダ大会準決勝 日本2―1イングランド

(7月1日 エドモントン)
 なでしこジャパンが1次リーグから無傷の6連勝で2大会連続の決勝進出を決めた。前半33分にDF有吉佐織(27=日テレ)が得たPKをMF宮間あや(30=岡山湯郷)が落ち着いて決め、1―1で迎えた後半ロスタイムにMF川澄奈穂美(29=INAC神戸)の右クロスがオウンゴールを誘発して劇的な決勝点。かつて代表MFとして2度のW杯に出場した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)はこの2得点をどう見たのか。

 まずは先制点となるPKを得た有吉のオーバーラップについて、小林さんはボランチのMF阪口夢穂(27=日テレ)がボールを保持した瞬間に素早く反応して走り出した有吉と、あうんの呼吸でロングボールを出した阪口の連携を称えた。

 「有吉がいいタイミングで動き出し、それを見た阪口がいいボールを出す。これは普段からお互いを信頼してプレーしている証拠、チームとして成長している証(あかし)です。味方を信じていないと走らないし、ボールは出てこない。所属チームでも普段からやっている強みもあり、素晴らしいホットラインでした」。

 そして、時間をたっぷり使ってPKを決めた宮間の落ち着きにも称賛を惜しまない。「もう1つの準決勝ではドイツがPKを外し、米国がPKを決めて決勝進出を決めている。ドイツの外した選手は、笛が鳴った瞬間に走り出したので、自分のリズムではないタイミングでPKを蹴って外した印象がある。それは宮間も頭にあったと思います。だからこそ、笛が鳴った瞬間、時間を使って自分のリズムに持っていった。あれはすごいな、と思います。しかもGKの逆を取り、完ぺきなコースに決めたのも素晴らしいし、決めてからベンチに行く姿勢も素晴らしい」。宮間の経験がなせる業だと絶賛した。

 後半ロスタイムの決勝点は、まず後半25分にドリブラーのFW岩渕真奈(22=バイエルンM)を投入して「流れを日本に持ってこれたことが大きい」と小林さん。そして、オウンゴールを誘発した川澄のクロスについては「ニアに大儀見、ファーに岩渕がいて、DFラインとGKの間をしっかり狙える川澄の技術があって得点が生まれた」と評価した。

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