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“脱・強奪”と我慢の長期政権 「筆頭大関」浦和のフロント改革

[ 2015年6月21日 10:05 ]

<神戸・浦和>イレブンに促され、一度はボードを乗り越えるペトロヴィッチ監督

J1第1S第16節 浦和1―1神戸

(6月20日 ノエスタ)
 復活Vの陰に浦和フロント陣のイメチェンがある。山道強化部長は「もちろん継続性も重要だけど、その都度、確度の高い安定した選択肢を選んできた」と話す。ACLを初制覇した翌08年、開幕2連敗後に当時のオジェック監督をスピード解任した。世界のビッグクラブ同様、成績不振=監督交代を繰り返した。今回は無冠のペトロヴィッチ監督に4年目を託し、見事に結実させた。

 補強も変化した。06年オフの阿部、07年オフの高原ら他クラブのビッグネームを多額の移籍金を支払ってでも獲得した。だが6人を補強した今季は全員が契約満了した選手。他クラブに支払った移籍金は0円だ。そんな中、仙台から加入の武藤がブレーク。山道部長は「パスも持っていて速い。両足で蹴れる。大卒で何事にも我慢できる性格も良い」と話す。11年に仙台でコーチを務めた大槻コーチ、流通経大でチームメートだった宇賀神にプレーの特徴や性格などをリサーチ。名前や実績よりも、チームへのフィット感を重視した。

 「レッズは常に筆頭大関でありたい。横綱でなければ駄目という人もいるけど、常に優勝を狙える位置にいることがまずは大事」。これが山道部長の信念。一見、謙虚だが常に“綱獲り”の機会もうかがっている。

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2015年6月21日のニュース