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“V戦士”槙野&宇賀神が証言 時代がやっとミシャに追いついた

[ 2015年6月21日 11:07 ]

優勝までの軌跡を振り返った浦和の槙野(左)と宇賀神

J1第1S第16節 浦和1―1神戸

(6月20日 ノエスタ)
 ペトロヴィッチ監督を胴上げしたい――第1ステージ優勝を遂げ、一つの目標が結実した。左サイドで絶妙のコンビネーションを見せたDF槙野智章(28)、宇賀神友弥(27)によるスペシャル対談が実現。圧倒的な力を見せつけ頂点に立ったここまでを振り返った。

 ──毎年、優勝候補に挙げられた中で、ついにトロフィーを掲げることができた。

 宇賀神 ミシャ(ペトロヴィッチ監督)のために優勝したいなって思っていた。これだけ素晴らしいサッカーを掲げて、僕らはずっとやってるけど、今のサッカーのトレンドがようやくミシャに追いついて来たと言うか、どれもミシャが昔から言ってることで。

 槙野 そう。GKだってフィールドプレーヤーだよとか、DFラインからつなごうねとか、今では当たり前だけど、昔は危ない、危ない、蹴っちゃえばいいのにって言われてる中で、ずっとやってきたし、3バックだってそうだよね。

 宇賀神 今、日本代表のハリルホジッチ監督が来日して、走る、戦う姿勢とか、縦に速くってことが誇張されてるけど、それも昔から言ってる。そういうサッカーを体現しようとしてる監督のためにも優勝したかった。

 槙野 人柄もね。僕は過去のレッズのことは分からないけど、こんなにも難しいクラブで4年間タイトルを獲っていないのに監督を続けているのは彼の人柄を表してると思う。

 宇賀神 選手はオレの息子だ、ファミリーだって結構、外国人の監督って言うでしょ。でもあの人はたぶん、本当にそう思っている。それが伝わって来る。ミシャの1年目、試合に出ていない時、監督は“常にオープンだからいつでも来い”と言ってくれた。普通はそれでも行かないと思うんだけど、オレは行っちゃう。何が足りないのか、教えてくれって。それで正直にここはダメ、ここはいいと言ってくれる。うそがない。そこは本当に凄いところかな。

 槙野 なかなか、そういう監督はいないよね。

 ──サッカー選手として成熟期を迎えた2人。互いのプレーぶりについても語った。

 宇賀神 マキは浦和で4年目?今まで3年間、全ての試合で波もなく実力を出せてる選手だと思う。それが今までは代表に入ったり入らなかったりでしたけど、今回、W杯も終わって期間も空いて、もう一回代表に入って。今の代表監督の影響力もあると思うけど、伸びたとかではなく、もう一個凄い槙野でプレーしてくれている。凄みが増してると思う。

 槙野 何だよ!(笑い)気持ち良くさせてくれるの?まあ、でも意識は変わったよね。

 宇賀神 (攻撃の後、守備に)戻って来るのが早くなった。

 槙野 それは大きい。

 宇賀神 今までも後ろにいて頼もしかったけど、よりね。試合中に“ちょっともうオレ、動けないかも”って言ったら“いいんだよ、抜かれてもオレが後ろにいるから”って言われたことがあって(笑い)。本当、凄みが増していると思う。

 槙野 それ、言った記憶あります。うれしいね。ウガ(宇賀神)の場合は、プレーうんぬんの前にチームの中での立ち位置がどうあるべきかという中で、凄く先頭に立っているのがプレーにも生きていると思う。

 宇賀神 去年、ああいう形で優勝を逃して何がダメだったのか、自分なりに考えたからね。

 槙野 選手会長になったしチームの副キャプテンでもある。浦和のアカデミー育ちというのもある。自分の立ち位置が上になった中で、どのチームにもベテランや外国人や代表がいて、この人には(気付いたことを)言えるけど、この人には言わないというのがあるけど、ウガに関しては全員に何でも言える唯一の人だからね。チームの本当に先頭に立ってほしい。立ってないわけじゃないけど、もっとできるね。 

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