×

なでしこ“蘭倒”準備OK!独、仏、米とは決勝まで当たらず

[ 2015年6月19日 05:30 ]

宮間(右)と笑顔を見せながらバンクーバーに到着した澤

 女子W杯1次リーグC組で首位突破を果たしたなでしこジャパンは17日(日本時間18日)、ウィニペグからバンクーバーに空路で移動した。1次リーグの全日程を消化し、23日(同24日)の決勝トーナメント1回戦の相手がオランダに決定した。フランス、イングランドなど強豪との対戦を避けられた佐々木則夫監督(57)は初出場の相手に警戒を強めながらも、勝利へのイメージも膨らませた。

【決勝T組み合わせ なでしこジャパンメンバー】

 負けの許されない連覇への挑戦は、オランダとの一戦から始まる。C組首位通過を果たしたなでしこは、決勝トーナメント1回戦の舞台となるバンクーバーに戻ってきた。1回戦がFIFAランク12位の相手に決まり、佐々木監督は「オランダは前線に個性あるアタッカーをそろえ、モダンなサッカーをする。欧米の新鋭として、質が高い」と印象を語った。

 最悪の事態は免れた。A、B、F組いずれかの3位との対戦が決まっていたなでしこは強豪と激突する可能性もあった。「米国、ドイツよりも強い」と指揮官が警戒する優勝候補筆頭のフランスや、一度も勝ったことのないイングランドがF組でしのぎを削っており、最後まで分からなかった。フタを開ければ、過去2戦2勝と相性のいいオランダ。悪いイメージはなかった。

 高さを速さで制す。佐々木監督は「複数試合の映像を見ている」と相手の1次リーグの試合を分析したという。離脱した安藤を除く日本の22選手の平均身長は1メートル64・8だが、オランダ全23選手は1メートル70と5センチ以上高い。「身長にかなりの差がある」と警戒する指揮官だが「バスケやバレーをやるわけではない」と攻略のイメージを明かした。

 1次リーグでオランダに土を付けた唯一の相手は、アジア勢の中国だった。中国は両サイドを執ように攻め、相手のDFラインをワイドに開かせ、最後は中央からのロングフィードから決勝点を奪った。「相手を見据えたメンバー構成ができる。先発を変更して戦えるし、勝負を決めるサブの選手をつぎ込むこともある」と指揮官。サイド一辺倒の攻撃に課題を残すなでしこだが、第2戦のカメルーン戦で活躍した川澄、鮫島の快足の両サイドMFを送り出す手もある。既に2戦経験しているバンクーバーの人工芝ピッチで地上戦に持ち込めば、勝機は十分。高さ対策としては1メートル87のGK山根の起用もありそうだ。

 1次リーグ3連勝は日本とブラジルと2カ国のみ。「結果は勝ち点9だが、まだまだ。次は別もの。引き締めて準備することに尽きる」と指揮官。なでしこの連覇への道は、第2章へと突入する。

続きを表示

2015年6月19日のニュース