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大儀見から澤!サイド依存脱却、中央突破で新得点パターン確立だ

[ 2015年6月16日 08:32 ]

練習でヘディングする澤

女子W杯1次リーグC組 日本―エクアドル

(6月17日 ウィニペグ)
 16日(日本時間17日)にエクアドルとのW杯カナダ大会1次リーグC組最終戦に挑むなでしこジャパンは14日(同15日)、試合会場のウィニペグ・スタジアムで公式練習を行った。引いて守る相手に対し、あえてFW大儀見優季(27=ボルフスブルク)とMF澤穂希(36=INAC神戸)の中央突破で得点量産を目指す。サイド攻撃依存から脱却し、連覇の懸かる決勝トーナメントへ弾みをつける。なでしこは引き分け以上で首位通過が決まる。
【C組順位表 なでしこジャパンメンバー】

 大儀見が的になり、最後は澤が仕留める。なでしこ中央突破の方程式で格下を粉砕する。「相手陣地でボールを持っている時に、外から中、ボランチから中へのパスが通っていない。縦パスを引き出せるようにしたい」と大儀見は話し、澤は「得点チャンスがあるなら、勢いで自分が行けるところは行く」と攻撃参加を強調。守備を固める相手の密集地帯をあえて突き、2人の連動でゴールをこじ開ける。

 既に進出を決めた決勝トーナメント前に、課題克服を狙う。5月24日のニュージーランド戦から4試合5得点のうちクロスからの得点が3点、セットプレーが2点。世界的ストライカーの大儀見が徹底マークを受け中央への縦パスからゴールは生まれていない。サイド攻撃一辺倒では相手に対策を立てられやすい。「中での崩しがあるから外のクロスが生きてくる」と大儀見。守備陣を入れ替えるエクアドル戦だが、攻撃陣はメンバーをいじらない方針。“あえての追試”で得点量産を狙う。

 ダブルボランチの一角には守備に秀でた川村が入る可能性が高く、澤の攻め上がりが可能になった。フィニッシャーとしてゴール前に顔を出す機会が増えそうな大黒柱は「アイデアを持った崩し方をやらないと」と話す。この日のミーティングでは、あらためてシュートへの意識を徹底されたという。「シュートを打たないと決勝トーナメントでは勝てない。シュートを意識することも心がける」と澤。大儀見から澤、エースからレジェンドというホットラインが開通すれば、連覇へ向けて強力な武器となる。

 格下エクアドルは既に1次リーグ2連敗。勝ち点3を前提に「流れからのゴール、連係でのゴールが不足している。チャンスを数多くつくりゴールを決めたい」と指揮官は強調。相手の懐に飛び込むなでしこが、新たな可能性を見せる。

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