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「丹羽長秀の血を引く男」万能DFの丹羽、初選出に“武者震い”

[ 2015年6月2日 08:55 ]

代表初選出のG大阪・丹羽大輝

11日親善試合イラク戦・16日W杯予選シンガポール戦メンバー発表

 日本サッカー協会は1日、W杯ロシア大会アジア2次予選シンガポール戦(16日、埼玉)に向けた日本代表25人を発表した。先月の代表候補合宿に招集されていた、戦国武将の血を引くG大阪DF丹羽大輝(29)が、初めてA代表に選出された。

 「侍の血を引く戦士」が、サムライ・ブルーに初選出された。高い統率能力に加え、本職のセンターバックやサイドバックもこなすユーティリティー性も魅力の丹羽は、先祖をさかのぼっていくと、戦国時代を代表する武将の丹羽長秀にたどり着くという。兄・圭介もプロ格闘家と、勝負師の血を受け継ぐだけに「祖父や、その父も(長秀ゆかりの)愛知県。小さい頃から“丹羽長秀の血を引いている”と言われてきましたから。ここからどんどん行きますよ」とさらなる進撃を誓った。

 選出されたDF陣で最年長の29歳。高校卒業後、04年にG大阪に加入したが出番がなく、07年にはJ2徳島へレンタル移籍。08年に大宮、09年には福岡と4クラブを渡り歩き、J1リーグ戦デビューは25歳の11年と遅咲きだった。レギュラー定着に至らなかった昨夏、何かを変えようと新たに取り組んだイメージトレーニングに近い“脳トレ”効果で安定したプレーを見せられるようになり、定位置を獲得。今季もここまでG大阪のフィールドプレーヤーで唯一、公式戦フル出場を果たしている。

 3月のハリルホジッチ監督の初陣には選ばれなかったものの、5月に日本代表候補合宿に招集。代表指揮官から「今後も継続して見ていく」とエールを送られた。その言葉を胸に、合宿の後もJリーグやACLで好パフォーマンスを連発。A代表への招集歴なしから、戦国時代さながらの“下克上”を成し遂げた。

 戦いの舞台は、W杯アジア2次予選。「日本はアジアのNo.1でないといけない。圧倒的な力の差を見せたい」。強い決意で、国の威信をかけた決戦に挑む。

 ◆丹羽長秀(にわ・ながひで) 尾張(現在の愛知県西部)に生まれ、織田信長の家老として長篠の戦いなどで手腕を発揮。本能寺の変の後、織田家の後継者などに関する「清洲会議」にも出席。豊臣秀吉の信頼も得て百万石を超える所領を手にし、大大名となった。

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