ＦＩＦＡブラッター会長を聴取へ　汚職事件でスイス検察が捜査

ＦＩＦＡの会長選挙で５選を果たしたブラッター会長

　スイスの検察当局がＦＩＦＡの汚職事件でブラッター会長を聴取する方針と５月３１日付の英紙サンデー・タイムズが報じた。１８年Ｗ杯ロシア大会と２２年Ｗ杯カタール大会の開催決定時における疑惑に絡む捜査で、当局は既にＦＩＦＡ本部からデータを押収。関係者の口座を凍結し、聴取に備えているという。ＵＥＦＡのプラティニ会長からも「情報提供者」として事情を聴く方針としている。

　２９日の会長選で５選を果たしたブラッター会長は自身への捜査の可能性を否定しているが、現職副会長２人を含む関係者１４人が起訴された事件の責任を追及する声は高まるばかり。１０年Ｗ杯南アフリカ大会招致絡みで、起訴されたワーナー元副会長への賄賂の金の流れを現幹部が把握していた疑いもあり、米司法当局がＦＩＦＡ中枢へ捜査の矛先を向ける可能性も出てきている。