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浦和“鬼門”で怒とうの6発大勝!最速6・7胴上げへ大きく前進

[ 2015年5月31日 05:30 ]

逆転で鳥栖に勝利し、サポーターの声援に応える武藤(19)、梅崎(7)ら浦和イレブン

J1第1S第14節 浦和6―1鳥栖

(5月30日 ベアスタ)
 首位を独走する浦和が苦手なアウェーでの鳥栖戦に6―1で大勝した。前半に先制を許したものの、後半2分にMF武藤雄樹(26)が同点弾を決めるとその後は数的優位も味方に付け、怒とうのゴールラッシュ。過去3年間、白星のなかった鬼門を突破し、開幕からの連続不敗記録をJ1記録タイの13戦まで伸ばした。最速なら6月7日にも第1ステージ優勝が決まる。

 前半を終えたロッカー室に怒号が響いた。「(相手は)1人少ないのにチャンスはあったか、自分たちのやってきたことができてないっ!」。ペトロヴィッチ監督の顔は真っ赤だった。そのけんまくは「今季一番」(槙野)だったという。相手選手の退場で前半22分から数的優位に立つも、相手の鋭い出足に負け、シュート数は3本。先制も許した。どちらが首位か、見間違えるほどだった。

 後半の開始前、選手間で円陣を組み、誰ともなく口にした。「もっと戦おう」。攻撃のスイッチが入る。同2分、武藤が3戦連発となる同点弾。同14分には柏木→武藤→李とつなぎ、最後は再び柏木のヘッド弾で逆転に成功。続く同18分には興梠が豪快な左足ミドルで試合を決めた。守備では相手FW豊田を再三、オフサイドの網にかけ、ゴールから遠ざけた。シュート0本と完璧に封じ込めた。

 苦い思い出のあるアウェー鳥栖戦。昨年11月の対戦では自力優勝が消滅した。過去3年間白星なし。だからこそ浦和は最後まで容赦ない。「3点目を取ると相手の出足も落ちた。他のチームなら、後ろでゆっくり回したりすると思う。でもバイエルンMを意識していますから」と槙野。守勢に回ることなく、最後まで畳みかけ続けた。欧州王者のごとく6発。ど派手に鬼門を突破した。

 開幕からの連続不敗記録は13試合に伸び02年横浜、03年名古屋のJ1記録に並んだ。この日、G大阪、広島が引き分けたため最速での第1ステージ優勝は6月7日に延びたが、圧倒的有利な状況には変わりない。

 20歳の関根が言う。「チーム全体が我慢強い。1点先制されても、バランスが崩れない」。雨のち晴れ。前半と後半、まるで別チーム。それでも勝つ。赤い悪魔の底力を感じさせた。
 
 ≪浦和の優勝決定条件≫6月3日に浦和が柏戦に●、G大阪が鹿島戦に○で、6月7日の浦和の優勝決定は消滅する。それ以外のケースで同7日の優勝決定条件は次の通り。勝敗は浦和の3日、7日の成績(順不同)

 ○○の場合→G大阪が3、7日の2試合で△以下が1試合以上

 ○△の場合→G大阪が同2試合で●が1試合以上か△△

 ○●の場合→広島が7日に△以下、G大阪が同2試合で○がなし

 △△の場合→広島が7日に●、FC東京が△以下、G大阪が●●

 △●の場合→広島とFC東京が7日にともに●、G大阪が●●

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