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新潟、指宿お待たせ今季初ゴール!「うれしいです、単純に…」

[ 2015年5月28日 05:30 ]

<新潟・湘南>後半41分、指宿が待望の先制ゴールを奪う

ナビスコ杯予選リーグ第6節 新潟2―0湘南

(5月27日 デンカS)
 ビッグスワンに49日ぶりの万歳がこだました。新潟はホームで湘南に2―0で勝利した。0―0の後半41分にFW指宿洋史(24)の今季初ゴールで先制すると、1分後の42分にFW山崎亮平(26)がダメを押した。4月8日のナビスコ杯鳥栖戦以来のホームでの勝利で、勝ち点を8に伸ばし、Aグループ2位に浮上して予選突破に大きく前進した。

 7913人の観衆とともに久しぶりの勝利を喜ぶ選手の表情には、歓喜よりも安どが浮かんだ。指宿が言う。「うれしいです、単純に…。本当に勝ててよかった。僕自身も点を取れていなかったし」。勝利は得難いものだと実感させられた長いトンネルだった。

 今季公式戦18試合で4勝目。最後の勝利は25日前の5月2日のリーグ戦アウェー松本戦だ。ホームでは49日ぶり。柳下正明監督も「選手の気持ちをピッチで表現できた。この勝利は我々より、サポーターに届けることができたことが、一番だ」と喜びを抑えた表情で振り返った。

 歓喜は試合終了間際にやってきた。後半41分。DF川口のパスを受けた指宿が、寄せてきた湘南MF菊池の股を抜いて抜け出した。「相手が見えたので股を狙った。あとは打つだけだった」。今季ノーゴールと苦しんだ指宿が、右足で今季初ゴールを決めた。

 先制され、リズムを崩す試合が続いたチームに先制点が生まれると、追加点は1分後だった。カウンターから右サイドを持ち上がったMF小泉がシュート。「小泉がシュートを打つと思ったので狙っていた」と言う山崎が、GKがはじいたボールを頭で押し込んだ。

 5試合ぶりの勝利に要したのは25日だが、このトンネルは本当の厳しさを突きつけた。レオ・シルバが一時帰国し、ラファエルもケガで離脱。10日のリーグ戦・横浜戦で降格圏の17位に転落すると、23日の広島戦でついに最下位まで落ちた。サポーターからは怒りの声も投げかけられた。

 その広島戦から先発を5人、入れ替えた。DF大井主将が累積警告でナビスコ杯出場停止。広島戦で今季初ゴールを決めたFW田中が公式戦8試合ぶり、右足捻挫から復帰したFW平松が公式戦10試合ぶりに先発した。後半22分に2人と交代した指宿と山崎が奪ったゴールだが、柳下監督は言う。「そこまで運んだ、みんなの得点。まだ、一つにはなれていない」。チーム全員で引き寄せた勝利は、失いかけた自信を取り戻す薬にもなるはずだ。

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