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浦和、猛プレス4発!ハリル監督絶賛の球際!開幕11戦無敗

[ 2015年5月17日 07:16 ]

<浦和・FC東京>後半、槙野の厳しいマークに苦しむFC東京・武藤

J1第1S第12節 浦和4―1FC東京

(5月16日 埼玉)
 浦和は2位FC東京にホームで4―1と圧勝し、首位固めに成功した。日本代表DF槙野智章(28)を中心に球際の激しい守備で相手エースの同FW武藤嘉紀(22)を抑え込み、攻撃陣が4得点と爆発した。視察に訪れた日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)も絶賛する内容で、開幕11戦不敗とクラブ記録を更新。引き分けて2位に浮上したG大阪との勝ち点差は4になった。

 試合終了の笛と同時に、思わず手を膝に当てて疲れた表情を浮かべたのは浦和の選手たちだった。相手よりも走り、素早く体をぶつけ、セカンドボールを拾う。球際で激しく、泥くさく戦い抜いた赤い悪魔が、優勝を争うライバルをぐうの音も出ないほどに粉砕した。

 前半5分に李のゴールで先制。そこからが好調の浦和の真骨頂だ。反攻に出る相手に受け身にはならず、果敢に前線からプレッシャーをかけた。関根の2点目はボランチ柏木の猛プレスから生まれたもの。「ゴールを守る守備ではなく、ゴールを奪う守備」と槙野。相手エースの武藤には2人がかりで食らいつき、時間とスペースを与えなかった。相手のシュートをわずか5本に封じ、集中力の切れた相手の3選手が思わず警告を受けるほど。球際の激しい守備が明らかに効いていた。

 明確な意識変化があった。宇佐美擁するG大阪に勝利し、迎えた前節仙台戦では2点のリードを奪いながら4―4で引き分け。槙野は「FC東京はG大阪とクオリティーが似ている。球際やセカンドボールなど小さなことを守備陣で集まって修正した」と引き締め直したことを明かす。さらに12、13日の代表候補合宿に参加した槙野、西川は、そこで学んだことをチームに還元。「球際は代表監督も言っている。相手も代表選手が多いし、合宿でじかに感じた選手に負けたくないと思っていた」と宇賀神。代表からの刺激がチーム全体の好循環につながっていた。

 4―1という点差以上に力量差が際立った首位攻防戦。視察に訪れたハリルホジッチ監督も「これが本当の試合だ。いつもこういう試合が見たい。アグレッシブさが出て、クオリティーが高い。浦和は凄くいい試合をした」と思わずうなった。その指揮官から個別指導を受けた槙野も「(言われたことは)Jリーグの選手に言える課題。ボールの動かし方やスピード、戦術、気持ちを前面に出すこと。そのスピリットは相手より上回っていた」と胸を張る。

 開幕から11戦負けなし、ホームでは6戦全勝と不敗神話は続く。昨年のV逸から1年。浦和の優勝への道筋がくっきりと浮かび上がってきた。

 ≪最長は13試合≫ 浦和がFC東京に4―1で完勝し、開幕から11試合連続負けなし。J1の開幕からの連続不敗は02年横浜、03年名古屋の13試合連続が最長。次いで11年仙台の12試合連続。浦和の11試合連続は単独4位となった。

 浦和の第1ステージは残り6試合。1シーズン制だった昨季の残り6試合時(28節終了時)は2位G大阪に勝ち点4差の首位だったが、以降△△○●△●の勝ち点6しかマークできずV逸。今季の好調ぶりを最後まで維持して、昨季の悔しさを晴らせるか。

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