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ユーベ12季ぶり決勝進出!モラタ 古巣に“恩返し”ドロー弾

[ 2015年5月15日 05:30 ]

<Rマドリード・ユベントス>2戦合計3―2でRマドリードを破り、決勝進出を喜ぶユベントスの選手(AP)

欧州CL準決勝第2戦 ユベントス1―1(2試合合計3―2)レアル・マドリード

(5月14日 マドリード)
 ユベントスが準優勝した02~03年シーズン以来12季ぶりに決勝へ進んだ。前回覇者レアル・マドリードと13日に敵地で1―1と引き分けて2戦合計3―2とし、イタリア勢として09~10年優勝のインテル・ミラノ以来の決勝進出。今季レアルから加入したスペイン代表FWアルバロ・モラタ(22)が値千金の同点ゴールを決めた。6月6日の決勝(ベルリン)では19季ぶり3度目の優勝を懸けてバルセロナと対戦する。

 かつて自分を応援してくれたマドリードのファンからブーイングを浴びながら、モラタは引き揚げた。「ホロ苦い気分。できれば違うチーム相手に決めたかった」。第1戦の先制弾に続き、この日は古巣を敗退に追い込む同点弾。点を決めても表情一つ変えず、静かに胸の前で十字を切った。

 0―1の後半12分。MFビダルがゴール前へ放り込み、MFポグバが頭で競り勝ったボールを胸でワントラップして左足で叩き込んだ。強いフィジカルでボールをキープし、カウンターの起点にもなった。レアルの下部組織育ちながらトップチームでは出番が限られ、今季ユベントスへ移籍。レアルはモラタを買い戻すオプションを持つが、ユベントスのマロッタGMは「彼も残留を望んでいる。オプションを外せるようにする」と決勝進出の立役者を評価した。

 自慢の堅守も12季ぶり決勝の原動力だった。22本のシュートを打たれながら枠内は5本。MFマルキジオとDFリヒトシュタイナーが相手FWのC・ロナウドを抑えるなどゴール近くでスペースを与えず、枠内に来ればGKブッフォンが止めた。現チームで唯一12年前のCL決勝を知る守護神は「これほど団結力があるチームは少ないのでは」と誇らしげ。イタリア代表で優勝した06年W杯ドイツ大会と同じベルリンでの決勝を「運命だね」と言い切った。

 組織的に審判へ圧力をかけた「カルチョ・スキャンダル」が06年に発覚して2部降格。12年にセリエA王座を取り戻したが、欧州の舞台では輝けなかった。しかしアッレグリ監督が就任した今季は攻守にグレードアップしてリーグ4連覇。イタリア杯を含む3冠も夢ではない。イタリアサッカー復権が懸かる決勝へ向け、指揮官は「1試合では何が起きるか分からない」と番狂わせを“予告”した。

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