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頭でリンス!!G大阪 助っ人殊勲弾で“粘勝”首位に2差

[ 2015年5月11日 05:30 ]

<広島・G大阪>後半15分、リンス(右)はゴールを決め、ボールをユニホームの中に入れ歓喜のダッシュ(左は宇佐美)

J1第1S第11節 G大阪1―0広島

(5月10日 Eスタ)
 苦しみながらも勝ち点3を獲得だ。G大阪は5連勝中だった広島を1―0で下して暫定3位に浮上。FWリンス(27)が後半15分に挙げた今季リーグ戦初得点を守備陣が最後まで集中力を切らさずに守り切った。勝ち点を22と伸ばし仙台と引き分けた首位・浦和との差は2に縮まった。

 首位追撃へ大きな白星をもぎ取った。好調・広島との上位対決。負ければ第1ステージ優勝が遠のく一戦で昨季王者が強さと、したたかさを見せつけた。

 立役者は2度目の先発出場となったリンスだった。後半15分、遠藤のFKから岩下の折り返しを頭で押し込むV弾。ACLの1次リーグ突破を決めた6日の城南戦に続く値千金の一撃に「チャンスを与えてもらえた中で貢献できて良かった」と笑顔をはじけさせた。

 現在、第1子を妊娠中のアナクラウディア夫人(27)に贈るゴールでもあった。日本だけでなく母国ブラジルも、この日が母の日。現在妊娠3カ月で、年末には母になる最愛の妻に「思いを伝えたかった」と、ボールをユニホームのお腹部分に押し込んで口づけするパフォーマンスを披露し感謝を届けた。

 右かかとに不安のあるFWパトリックに代わりスタメンで結果を残した。同じブラジル人で母国での実績は上回りながら、チームでは控えに甘んじた。プライドもある中、それでも「しっかり練習からやれば監督は見てくれている」と腐ることなく日々取り組んできた。真面目な助っ人ストライカーは「誰が出ても変わらない」G大阪の強さの象徴でもあった。

 2トップを組んだリンスに試合前「自由にやっていいよ」と伝えたエースFW宇佐美も「この勝利は大きい」と話す。ACLを含め23日で7試合を戦う過密日程を6勝1敗で乗り切り「悔しさもあるけど良い数字。したたかな強さを見せられた」とうなずいた。「日程を言い訳にするな。ここを乗り越えられれば、さらにタフさを身につけられる」と選手に言い続けてきた長谷川監督の言葉通り、昨季3冠王者の底力を見せつけた。

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2015年5月11日のニュース