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CL連覇へ希望つないだ!5カ月ぶり先発エルナンデス弾でレアル4強

[ 2015年4月24日 05:30 ]

Aマドリード戦で決勝ゴールを決め喜ぶRマドリードのFWエルナンデス(AP)

 欧州CL決勝トーナメント準々決勝第2戦は2試合が22日に行われ、ベスト4が出そろった。史上初の連覇を目指すレアル・マドリードはホームでアトレチコ・マドリードを1―0と破り、2戦合計1―0で5季連続の準決勝進出。ケガ人続出のため先発したメキシコ代表FWハビエル・エルナンデス(26)が後半43分に決勝点を挙げ、アトレチコを今季8度目の対戦で初めて破った。ユベントスはモナコに合計1―0で12季ぶりの4強入り。準決勝の組み合わせは24日に決まる。

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 出番を待ち望んでいた男が連覇への希望をつないだ。2戦合計0―0のまま延長突入寸前の後半43分、ペナルティーエリアへ進入したC・ロナウドが倒れ込みながら出したパス。右足で流し込んだのは、CLでは昨年12月以来の先発となったエルナンデスだった。チーム23本目、自身8本目のシュートで、今季7戦未勝利(3分け4敗)だった天敵Aマドリードのゴールをこじ開けた。

 「サッカー人生で最も重要なゴールの一つ。僕を信頼してくれたチームメート、家族や応援してくれた全ての人々にささげたい」。エルナンデスは涙ぐんだ。“チチャリート(小さなエンドウ豆)”の愛称で親しまれるメキシコの英雄。豊かなスピードと得点感覚を持ち、10年に加入したマンチェスターUではファーガソン元監督のお気に入りだった。だが、ロングボールを多用するモイーズ前監督(現Rソシエダード監督)の下で出番が減りファンハール現監督には香川(現ドルトムント)らとともに“構想外”とされた。

 今季は1年間の期限付きでRマドリードへ移籍したが、ベイル、ベンゼマ、C・ロナウドの3トップ「BBC」の壁は厚く、指定席はベンチ。だが、練習から手を抜かずに走る姿を見ていたアンチェロッティ監督はベイルが左ふくらはぎ、ベンゼマが右膝の負傷で欠場する危機でエルナンデスを先発起用した。「先発で使うと伝えたら、既に準備をしていた。絶対に諦めない男だね」。指揮官の期待に、CLではマンU時代の12年11月7日のブラガ戦以来896日ぶりのゴールで応えた。

 アトレチコのセットプレー対策としてDFセルヒオ・ラモスをMFで起用する策も当たり、今季初めてマドリードダービーに勝利。国内リーグでバルセロナに首位を奪われ、監督解任も噂される苦境をはね返した。「このゴールは僕にさらなる自信を与えてくれる」。連覇を狙うチームには、主力が復帰しても全力を尽くす男がいる。

 ◇ハビエル・エルナンデス 1988年6月1日、メキシコ・グアダラハラ生まれの26歳。祖父と父もメキシコ代表。同国1部グアダラハラから10年にマンチェスターUへ移籍、2度のプレミアリーグ優勝に貢献するなど公式戦通算154試合59得点。今季レンタル移籍したRマドリードでは25試合6得点。メキシコ代表では10、14年W杯出場など通算72試合39得点。1メートル75、71キロ。利き足は右。背番号14。

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