×

大久保 ハリル新監督の前で強烈ヘッド!代表復帰へ3戦連発弾

[ 2015年3月19日 05:30 ]

<川崎F・名古屋>前半、川崎F・大久保(左)はヘディングでゴールを決め笑顔を見せる

ナビスコ杯予選リーグB組 川崎F1―3名古屋

(3月18日 等々力)
 ベテランFWが存在感を示した。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が視察したナビスコ杯の川崎F―名古屋戦で川崎Fの大久保嘉人(32)が公式戦3試合連発となる先制弾を決めた。19日にはチュニジア戦(27日、大銀ド)、ウズベキスタン戦(31日、味スタ)に臨む日本代表メンバーが発表される。昨年のW杯ブラジル大会を最後に日本代表に招集されていない大久保は最高のアピールで運命の日を迎えることになった。
【試合結果 順位表 日本代表日程】

 スタンドの日本代表指揮官へ、2年連続J1得点王が名刺代わりの一発だ。前半12分、右サイドから中村のスローインをエウシーニョがヘディングで流すと、中央に走り込んだ大久保が頭で決めた。J開幕から公式戦3戦連発は全てヘディング弾。守備でも前線から積極的にボールを追い、32歳はまだまだトップクラスであることを示した。

 「ゴールは信じて走った。代表監督(の視察)は意識していない。常に点を取りたいし、いつものプレーをやり続けるだけ」。淡々と振り返ったが、ゴールは間違いなく代表監督の目に留まっている。14日のFC東京―横浜戦を視察したハリルホジッチ監督は0―0の引き分けに「ゴールが見たかった」と厳しい感想を口にしていた。攻撃的なサッカーを目指す同監督の期待に、眼前での“1号弾”で応えた。

 ザッケローニ監督時代も同監督が視察した14年3月23日のFC東京戦で2得点を挙げるなど結果を残し続け、約2年3カ月ぶりの代表復帰でW杯ブラジル大会のメンバー入りを果たした。だが、この日は結果を出してもチームが1―3と逆転負けしたため悔しさをあらわにした。「セットプレーでやられると引きずる。相手に研究されたというより、こっちのやり方が下手」と試合運びのまずさを挙げた。それも「優勝したいから川崎Fに残った」と言うほどチームの優勝にこだわっているからだ。「30得点で3年連続得点王」を目標に掲げるのは、勝つためにはストライカーが点を取ることが不可欠だから。もちろん、その延長上に「安定して結果を出せば自然と(日本代表の)リストに入る」というベテランらしい考えがある。

 サッカーに対する考え方も微妙に変わってきている。14日のホーム神戸戦で2―2と引き分けると、16日の練習後は中村とともに選手を集めてビデオを見ながら反省会を開催した。開幕直後の紅白戦でも「こんなんじゃ優勝できないぞ」とチームメートに厳しい言葉を投げ掛けた。それは徹底的に勝利にこだわるハリルホジッチ監督の哲学にも通じる。意識が変わったゴールハンターにどういう評価が下されるのか。19日に答えが出る。

続きを表示

この記事のフォト

2015年3月19日のニュース