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柏 ACL決勝Tへ王手!DF輪湖ロスタイム弾で劇的勝利

[ 2015年3月18日 05:30 ]

<柏・山東魯能>試合終了間際にゴールを決め、祝福を受ける柏・輪湖(中央奥)

ACL

 17日に1次リーグ第3節が行われ、E組の柏はホームで山東魯能(中国)に2―1で競り勝った。前半23分にMF武富孝介(24)が右足で先制すると、1―1の後半ロスタイムにはDF輪湖直樹(25)がヘディングで決勝弾。2勝1分けで勝ち点を7に伸ばした。次節4月8日に敵地で行われる山東魯能戦に勝てば、2季ぶりの決勝トーナメント進出が決まる。

 終了間際にドラマが待っていた。1―1で突入した後半ロスタイム、輪湖が左サイドバックの位置からペナルティーエリア内に駆け上がると、右サイドからのクリスティアーノのクロスに反応。1メートル71の体を伸ばして頭を振った。プロ8年目で公式戦でのゴールは3点目。甲府に在籍した08年以来7年ぶりのヘディング弾が決勝点となり「残り時間も少ないし、チャンスと思ったので上がった。しっかり頭に当てることを考えて、隅を狙った」と胸を張った。大谷主将からは「右からのクロスに左サイドバックが入るのはオーガナイズとしては間違っている。輪湖の嗅覚が素晴らしかったことにしときましょう。小さいから相手も気付かなかったのでは」と冗談交じりに称えられた。

 今季から就任した吉田監督のスタイルがはまった。1月下旬のキャンプから「ボールとスペースの支配」をキーワードに掲げ、練習では素走りのメニューはなくゲーム形式が中心。全選手にスペースがどこにあるのか常に意識させた。この日の相手の守備は立ち上がりから完全なマンツーマン。柏はGKとセンターバック2人を除く8人が流動的にポジションを変えてスペースを生み出し、何度も好機を築いた。放ったシュートは21本。指揮官は「思っていた通りの崩し、組み立てで点が取れた」と大きくうなずいた。

 ホームでは昨年3月15日の名古屋戦の黒星を最後に、公式戦26試合負けなし(PK戦での負けは引き分け換算)。13日のJ1仙台戦でも後半44分のゴールで同点に追いついており、劇的な試合が続く。今季から復帰した大津は「サッカーが楽しいし、まだまだ成長できる自信がある。これからが楽しみなチーム」と手応えを口にした。日本勢が苦戦する今季のACLで1次リーグ3試合を残して、決勝トーナメント進出に王手。Jリーグに比べてフィジカル勝負が前面に出るアジアの舞台でも、内容重視のスタイルを貫く。

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