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小笠原 40歳現役宣言!「東北人魂」胸に支援のため走り続ける

[ 2015年3月11日 05:30 ]

復興支援について熱く語る鹿島MF小笠原

 東北に縁のあるプロ選手によって設立した「東北人魂」の発起人でもある鹿島のMF小笠原満男(35)は10日、新たな東日本大震災の復興支援活動の形として、被災地での「サッカーフェスティバル」開催を進めていく計画を明かした。ホーム開幕戦となる14日の湘南戦では宮城、福島のサッカー少年らとの交流も予定。支援を継続していくため、40歳になっても一線でプレーすることを誓った。

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 復興支援に力を注ぐ小笠原は新たなプロジェクトを温めていた。全国からサッカー少年らを招き、被災地でフェスティバルを開催するというものだ。きっかけは1月、岩手県内で行ったイベントだ。被災地の大船渡、釜石から2クラブずつ、そこに関東から招いた3クラブを合わせフェスティバルを実施した。反響は予想以上だったという。

 「まだ仮設(住宅)で生活している人も多く、被災地の子を(関東などに)招待しても遠征費が負担になったりする」。逆に関東などから招けばホテル、弁当店など被災地の経済も潤う。さらに「関東の子たちも被災地を実際の目で見ることで震災を知る。双方にメリットがあった」という。近い将来、自身の活動などから巣立っていくJリーガーの誕生も夢に描く。フェスティバル開催への意欲を強くした。

 そのためにも施設の充実、環境整備が急務だ。被災地には路上でしかサッカーができない子も多く、決して簡単ではない。だが、ある母親から届いた手紙で勇気づけられた。「サッカー用具も買ってあげられず口数が減っていた子が、イベントの後、凄く話してくれた。母親にできないことをしてくれてありがとう」。小笠原は「喜んでくれる以上は続けないと」と胸が熱くなった。

 今後も支援活動を発信していくためには自身の活躍も不可欠だ。14日の湘南戦には福島、宮城の少年らが観戦に訪れ交流会も行う。「あれだけのことがあったのに頑張ってる人がいる。自分も頑張らないと。ジーコも40歳でハットトリック、セレーゾ監督は37歳の時(93年、サンパウロ)トヨタ杯でMVPを獲り、現役も40すぎまでやった。追いつき追い越せるように頑張りたい」。現在35歳だが、5年後もプレーしていることを思い描く。復興支援の灯を照らし続けるためにも、小笠原はピッチを走り続ける。

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2015年3月11日のニュース