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変幻自在の“奇術師”ハリル氏、性格は頑固で規律を重視

[ 2015年3月6日 07:45 ]

日本代表監督就任が内定したハリルホジッチ氏

ハリルホジッチ氏 日本代表監督就任内定

 変幻自在のサッカーを志向するハリルホジッチ氏は「奇術師」の異名を持つ。アルジェリアを初の16強に導いたW杯ブラジル大会では全4試合で先発を入れ替え、相手に応じて攻守の比重を使い分けた。

 北アフリカ勢の持ち味はショートパスだが、強豪に対抗できないと判断して組織的守備とカウンターを導入。決勝トーナメント1回戦は1―2で敗れたが、優勝したドイツと延長までもつれる熱戦を演じた。

 アルジェリア監督時代とは対照的にコートジボワールを率いた08~10年は、FWドログバらタレントが豊富だったこともありゴール前に人数をかける攻撃サッカーを展開。自分の型にはめるのではなく、選手や国の特徴を尊重してチームづくりを進める傾向が強い。

 サッカースタイルを変える柔軟さを持つ一方で性格は頑固で規律を重視。W杯後に率いたトラブゾンスポール(トルコ)では就任早々ミーティングへの出席を拒否した元フランス代表選手に毅然(きぜん)とした態度で接し、特別扱いしなかった。全世代を通して決定力不足という課題を抱える日本代表をいかに再建するか。手腕が注目される。

 ◆バヒド・ハリルホジッチ 1952年10月15日、旧ユーゴスラビアのヤブラニツァ(現ボスニア・ヘルツェゴビナ領)生まれの62歳。現役時代はFWで、ナントでは82~83、84~85年にフランスリーグ得点王。旧ユーゴスラビア代表では82年W杯スペイン大会出場など15試合8得点。87年に引退。ユーゴ内戦を機にフランスへ移住して指導者の道に入り、ラジャ・カサブランカ(モロッコ)を率いて97年アフリカCL優勝。リールでは1部昇格初年度の00~01年に3位に入り、年間最優秀監督。01~02年の欧州CL1次リーグ敗退。代表チームではコートジボワールを10年W杯南アフリカ大会出場に導きながら、同年のアフリカ選手権準々決勝敗退で解任。11年からアルジェリア監督を務め、14年W杯ブラジル大会16強。

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