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隼磨 古巣・名古屋とのJ1開幕戦へ興奮「これ以上ない幸せ」

[ 2015年3月6日 07:48 ]

古巣との開幕戦へ向け練習する松本DF田中

 ついに松本の背番号3が、国内最高峰の舞台に立つ。7日のJ1開幕戦に向け、静岡・清水で直前合宿を行っている松本は5日、Jステップで非公開練習を行った。DF田中隼磨(32)は、古巣・名古屋とのJ1デビュー戦を前に、並々ならぬ思いを語った。

【J1日程】

 万感の思いで古巣との開幕戦に臨む。かつて在籍していた、横浜、名古屋とJ1で相まみえることをモチベーションに昨季J2で戦い抜き、J1昇格を勝ち取った後の右膝リハビリを乗り越えてきた田中だ。「長い間グランパスにいて愛着もありますし、優勝も経験してる。J1初挑戦の開幕戦で戦えるのはこれ以上ない幸せ」と、胸中を明かした。

 その舞台となるのが、「たくさんの思い出がある」豊田スタジアム。かつてのホームに、異なる色のユニホームを着て立つ。当日は、両軍のサポーターが1万人以上来場することが見込まれており、「(両サポーターの前でプレーすることは)素晴らしいこと。選手にとって幸せなこと。こういうモチベーションがあったから、J1に上がってやろうっていう強い気持ちになれた」と、声を弾ませた。

 3番を背負う者としての深い感慨もある。「彼の目標だった舞台に立てる」。J1に引き上げるためまだJFLの松本に移籍してきた松田直樹さん(享年34)が急逝してから約4年。横浜時代の大先輩の熱い魂がこもった番号を引き継いだ田中の心も高ぶっている。「このチームの3番は、マツさんの3番だと思ってる。彼と一緒にJ1の舞台で戦う」。天国の松田さんと共に戦うことを誓った。

 この日のクールダウンでは笑顔が見られた。「チームとしても雰囲気はいい。いい緊張感でやれる。自分たちのスタイルを結果を出しながら見せていきたい」。創設50周年を迎えた故郷のクラブで歴史的な一歩を踏み出す。

 ≪愛息がゴールリクエスト≫田中は愛する息子からリクエストを受けている。1日の栃木戦で“松本初ゴール”を決めた。この話題が家庭内でも出たそうで、「長男に“Jリーグが始まってから決めてよ”って言われました。厳しいよね」と笑顔で語った。その上で「本当にその通りだよね。J1の舞台で決めないと全く意味ない」と、表情を引き締めた。

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2015年3月6日のニュース