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小倉名誉会長 ラウドルップ体制支持、代表新監督就任6月でもOK

[ 2015年2月21日 05:30 ]

日本代表新監督候補のラウドルップ氏

 日本協会の小倉純二名誉会長(76)が次期日本代表監督の就任時期について、W杯2次予選の始まる6月で問題ないことを強調した。本命候補のミカエル・ラウドルップ氏(50=カタール1部ラフウィヤ監督)は所属クラブとの契約を6月まで残し、技術委員会が目標にする3月27日の親善試合チュニジア戦(大分)の采配は難しい。名誉会長は3月を代行監督で臨むことに理解を示し、暗にラウドルップ体制を支持した。

 大仁会長をはじめとする日本協会幹部が口を閉ざす中、小倉名誉会長の軽妙トークがサク裂した。文京区のJFAハウスで行われた女子W杯トロフィーツアーに出席後、次期日本代表監督について言及。「狙っている人の中にはシーズン中の監督もいる。残りの契約をどうするのかというところもある」と、現在ラフウィヤ監督を務めるラウドルップ氏が本命候補であることを暗に示し、「勝負は6月だから急がなくてもいい。最初は見ることも必要。慣れてる人がやってからの方が入りやすい」と力説した。

 日本協会は近日中に臨時技術委員会を開き、5人前後に絞っている後任を一本化する方針。本命のラウドルップ氏は6月までラフウィヤとの契約を残し、技術委員会が目標にする3月27日のチュニジア戦からの采配は難しい。カタールのシーズン終了後の5月からの就任が現実的で、違約金を払って引き抜く場合も就労ビザなどの問題で3月に間に合わない可能性が高い。6月に始まるW杯2次予選までの準備期間が短いことを良しとするかが正式オファーへのポイントとなる中、小倉名誉会長が“ラウドルップ体制”を支持した形だ。

 小倉名誉会長は10年8月にザッケローニ監督を招へいした際の会長。当時は9月の親善試合にビザが間に合わず、原技術委員長に監督代行を任せ、2戦2勝した実績がある。今回のチュニジア戦の代行監督については「技術委員会が(選定を)やっていると思う。原選手(専務理事)もいるしね」と冗談交じりに勝率10割の“原ジャパン”復活を推薦した。02年から10年間FIFA理事を務めた日本協会きっての国際派。欧州や中東のサッカー事情にも精通するだけに、その語り口とは対照的な重みのある発言だった。

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