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アギーレ監督 W杯予選へ危機感…休日返上でアジア対策に本腰

[ 2015年1月30日 05:30 ]

羽田空港から出国したアギーレ監督(左)と次男・ミケル氏(中)、シルビア夫人

 日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が29日、欧州などで休暇を過ごすため羽田空港から出国した。スペインや母国メキシコなどでリフレッシュする予定だが、休日返上でアジアのサッカーを徹底研究する方針であることが判明。八百長疑惑で今後の去就が不透明な中、5大会ぶりに4強入りを逃したアジア杯で危機感を覚え、ようやくアジア対策に本腰を入れる。

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 眉間にしわを寄せたまま、アギーレ監督は出発ゲートに姿を消した。休暇に入るプライベートの移動のため、取材対応はなし。シルビア夫人、次男のミケル氏と一緒にファーストクラスで欧州に向かった。今後は日本代表監督就任前まで生活拠点を置いたスペインや、弁護士の長男らがいる母国メキシコでリフレッシュする予定。Jリーグが開幕する3月7日までに再来日する見通しだが、バカンス中もアジアの研究に注力する方針であることが判明した。

 日本協会の霜田技術委員長は指揮官の動向について「休暇中は欧州組視察などの仕事は一切しません」と説明。その上で「決勝、3決も含めてアジア杯の映像は見ると思う。レフェリーの判定基準も含めてアジアを分析する必要性を感じていた」と続けた。

 アジア杯では対戦相手の分析ミーティングを試合当日しかしないなど、自分たちのスタイルを構築することに力を注いだが、5大会ぶりに4強を逃す失態。日本に対しては守備を固めてくる相手も多く、勝ち抜くためにアジアに特化した戦い方の必要性を痛感した。6月に始まるW杯予選に向け、ようやくアジア対策に本腰を入れることになった。

 やる気満々の指揮官だが、八百長疑惑でスペイン検察当局に告発されており、裁判所に受理されれば、解任は決定的な状況に変わりはない。原専務理事は「本人と代理人にしか(受理の)連絡は来ないので、今後も確認を続ける」と語った。バカンス返上でW杯予選に備える気概は買えるが、今後の去就は極めて不透明。アジア対策が一転、法廷闘争対策を迫られる可能性も否定できない。

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2015年1月30日のニュース