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本田 審判批判で罰金…「レベル上げて」の苦言をAFCが問題視

[ 2015年1月19日 05:30 ]

ヨルダン戦に向けて練習する本田(左はアギーレ監督)

 アジア杯に出場している日本代表FW本田圭佑(28=ACミラン)が18日、審判批判でアジアサッカー連盟(AFC)から罰金5000ドル(約58万8000円)を科された。12日の1次リーグ・パレスチナ戦後、接触プレーに対して頻繁に笛を吹く判定に苦言を呈したことが問題視された。チームは決勝トーナメント進出を懸けて、20日にヨルダンと戦う1次リーグ第3戦(メルボルン)に向けて練習を行った。

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 7大会連続の決勝トーナメント進出を懸けた重要な一戦を前に、エースに思わぬ横やりが入った。AFC公式サイトは18日に、審判批判によって本田に罰金5000ドルを科したことを発表。広報としてチームに同行する日本協会の西沢氏は「本人も認めているし、 今回のことで、いろいろと話はしました。注意喚起?大ざっぱに言えば、そういうことです」と説明した。

 問題の発言があったのは4―0で快勝した12日のパレスチナ戦後。本田はカタール人主審の判定について外国人記者に「審判の文句は言いたくないけど、バスケットボールのようだった。アジアの審判のレベルを上げてほしい」と軽い接触ですぐにファウルを取るジャッジに苦言を呈していた。

 これを、AFCが問題視。日本協会は規律委員会にかける旨の通達を受け、事情説明のレターを返送していた。広報部によると、罰金は日本協会が立て替え、後日、本人から徴収するという。霜田技術委員長は「いつも選手、監督にはレフェリーのことは言わないように伝えています。本人(本田)も分かってますし、大したことではない」と問題視しなかった。

 本田の推定年俸は550万ユーロ(約7億4800万円)。高額収入のスター選手だけに罰金自体は痛くもかゆくもないが、欧州に近い判定基準を求めて、アジアのレベルを上げようとの思いからの苦言だっただけに、制裁に納得していない可能性もある。説得力を高めるには真摯(しんし)な姿勢で結果を出すことが不可欠で、雑音に戸惑うことなくヨルダン戦に集中することが重要だ。史上初の2大会連続MVPが懸かる中で2戦連発中のエースが、さらに結果を出し続けることでピッチ内外で存在感を強める。

 ≪過去には大久保も…≫日本代表選手に対する処分ではFW大久保の例がある。08年6月のW杯アジア3次予選オマーン戦で後半29分に相手GKと交錯し、右足で蹴って退場。FIFAから出場停止3試合と罰金5000スイスフラン(当時約52万円)を科された。

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