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星稜、創部48年目で悲願の初優勝!指揮官不在乗り越えた

[ 2015年1月12日 16:10 ]

優勝し喜ぶ星稜イレブン

第93回全国高校サッカー選手権大会決勝 星稜4―2前橋育英

(1月12日 埼玉)
 第93回全国高校サッカー選手権大会は12日、埼玉スタジアムで決勝が行われ、16年連続25回目出場で前回準優勝の星稜(石川)が創部48年目で悲願の初優勝を果たした。延長戦に突入する激闘の末、2年ぶり18回目出場で、同じく初優勝を目指した前橋育英(群馬)を4―2で退けた。

 星稜が先制し、前橋育英が逆転し、星稜が追いつくという激しい点の取り合い。4154校の頂点を懸けたし烈な戦いは、90分間を終えても2―2のまま決着がつかず、4大会連続となる10分ハーフの延長戦へと突入した。

 そして、星稜は延長前半5分、FW森山泰希(3年)が左足で勝ち越しゴールを決めると、延長後半9分にも森山が右足で追加点を決めて2点をリード。OBで、アジアカップ(オーストラリア)に出場中の日本代表FW豊田陽平(29=鳥栖)、MF本田圭佑(28=ACミラン)らも達成できなかった全国制覇を成し遂げた。

 85年から星稜の指揮を執る河崎護監督(55)が、昨年12月26日に愛知圏内で交通事故に遭い、休養中。木原力斗コーチ(27)が代行監督として指揮を執り、初戦の2回戦・鹿児島城西(鹿児島)戦をPK戦の末に突破すると、米子北(鳥取)、履正社(大阪)、日大藤沢(神奈川)を次々と撃破。昨年の決勝で延長戦の末に富山第一(富山)に敗れて準優勝に終わった雪辱を2年連続の延長戦で果たした。

 星稜は前半11分FW大田賢生(3年)のドリブル突破で得たPKをMF前川優太(3年)が右足で決めて先制。後半8、10分に失点して逆転を許したが、後半19分に大田が見事な切り返しの後で上げた右クロスをDF原田亘(3年)が頭で決めて追いついた。

 前橋育英は0―1で迎えた後半8分、GK吉田舜(3年)が出したロングボールをFW青柳燎汰(3年)がつなぎ、最後はこの日が初先発のFW野口竜彦(2年)が左足で同点ゴールを決めると、2分後の同10分には、カウンターからドリブル突破したMF渡辺凌磨(3年)が右足でスーパーゴールを決めて1度は逆転。だが、延長戦の末に敗れ、群馬県勢初となる優勝を逃した。

 ▼星稜・木原監督代行の話 チーム一体となって戦うことができたことが勝利の要因。私にできたことはほんの少し。河崎先生が3年間言ってきたことを徹底し、万全の状態で臨ませるだけだった。

 ◆星稜 1962年開校。生徒や教職員からの公募で翌年、現校名に改称した。サッカー部OBに日本代表の本田圭佑(ACミラン)、豊田陽平(鳥栖)ら。野球部も95年夏の甲子園大会で準優勝した強豪で、巨人や米大リーグのヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏らを輩出した。

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