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本田 FK特訓を敢行!アジア杯連覇に導き“雑音”一蹴だ

[ 2015年1月11日 05:30 ]

真剣な表情でFKの練習をする本田

 日本代表は10日、アジア杯1次リーグ初戦のパレスチナ戦(12日)に向け、軽めの調整を行った。FW本田圭佑(28=ACミラン)は全体練習後にFK練習を敢行。レアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督(55)がアジア杯後のミランでのスタメン落ちを予想する中、前回大会のMVP男は自らの活躍でチームを連覇に導き、世界屈指の名将を見返す。

【日本代表メンバー アジア杯日程】

 サッカーバレーなど軽めのメニューで終了した全体練習後。本田がFKの特訓を敢行した。他の選手がシュート練習などを行う中、ダミー人形を壁に見立て、約20メートルの位置から黙々と左足で蹴り込んだ。その数30本。ネットを揺らした数は3本と少なかったが、バーやポストを叩いたFKは何本もあり、本番に向けて入念に感触を確かめた。

 代表では13年8月14日のウルグアイ戦以来遠ざかるFK弾だが、今季ACミランでは昨年10月4日のキエーボ戦、アジア杯公式球と同じナイキ社製のボールで直接FK弾を決めている。この日は無言を貫いた本田だが、ゴールマウスで弾道を肌で感じたGK東口は「速い。一本一本駆け引きをやっている」と目を丸くして「あのスピードなら先に動かないといけない。枠に行けば入ると思う」と太鼓判を押した。

 本田には日本代表以外の戦いも待っている。アジア杯で不在の間、ミランはAマドリードからイタリア代表MFチェルチを獲得。利き足は本田と同じ左で、右サイドから中に切れ込むプレーを得意にし、トリノでプレーした昨季は13得点。本田にとっては強力なライバルとなることは間違いない。かつてミランを欧州CL王者に導いた経験があるRマドリードのアンチェロッティ監督は、ミラン関係者に「チェルチの加入で本田は定位置を失う」と断言しているという。

 アギーレジャパンはミランと同じ4―3―3を採用。本田のポジションも同じ右FWだ。本田は代表でも今季ゴールを量産しているミラン同様にボランチやインサイドハーフからのパス1本で裏に抜け出してフィニッシュする形にこだわっており、今回の合宿でも「真司(香川)やヤットさん(遠藤)がボールを持った時に一番得点率が高まる。(パスが出れば)そこで勝負ありというポジションを取る」と意識。アジア杯で活躍すればミラン復帰時に、すんなりチームのメカニズムに戻ることができるはずだ。

 チェルシーやパリSGなどでも数々のタイトルを獲得した名将を自らの活躍で見返すことができるか。ゴールゲッターとして生まれ変わった本田は、まずチームを大会連覇に導くことで、自らの存在価値を証明する。

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2015年1月11日のニュース