青柳“光成キック”決めた!前橋育英 4発圧勝で初の埼スタ切符

[ 2015年1月6日 05:30 ]

<前橋育英・京都橘>前半37分、この試合2点目のゴールを決め喜ぶ前橋育英・青柳(右)

 第93回全国高校サッカー選手権大会は5日、準々決勝4試合が行われ、4強が出そろった。昨夏の全国高校総体4強の前橋育英(群馬)は前回4強の京都橘(京都)に4―0と快勝し、08年度大会以来5度目の準決勝進出。級友でプロ野球・西武のドラフト1位・高橋光成投手(3年)に刺激を受けるFW青柳燎汰(3年)が、今大会初ゴールを含む2得点と活躍した。日大藤沢(神奈川)は難病に打ち勝ったFW前田マイケル純(3年)が後半29分に先制点を決めるなど静岡学園(静岡)撃破に貢献。国立競技場が改修中のため、10日の準決勝からは埼玉スタジアムでの初開催となる。

【準々決勝結果 トーナメント表 得点ランキング】

 眠れる“タイガー軍団”が、一気に牙をむいた。その中心は点取り屋の青柳だ。前半8分、左サイドのU―19日本代表MF渡辺凌からのスルーパスに反応し、中央で勢いよく抜け出した。GKの位置を見極め、右足ダイレクトで鮮やかなループ弾だ。同37分には右クロスに体を投げ出しながら左足爪先で触れて追加点。「本当にうれしいし、ホッとした」。夏の全国高校総体で4―0で勝った京都橘を同じスコアで返り討ちにした。

 尻に火が付いた状況での2ゴールだった。ここまで今大会のゴールはCKからDF宮本が頭で合わせた2得点にとどまり、攻撃陣は不発続き。4日の夕食前に青柳が雰囲気を良くしようと大きな声で笑うと、それが逆にJリーガーを数多く育てた山田監督の逆鱗(げきりん)に触れた。「“点も取っていないやつがチャラチャラするな”と怒りました」と指揮官。これに発奮したイレブンは、全て流れの中から4得点だ。青柳は「気合が入った。“見てろよ”という気持ちだった」と胸をなで下ろした。

 「史上最弱」とまで指揮官にののしられた3年生が史上5度目の選手権4強まで来た。その力になったのが全国制覇の“疑似体験”だ。当時2年だった13年夏、世代別代表の遠征でチェコにいた鈴木主将、渡辺凌以外の部員が応援に訪れた甲子園で野球部が初出場で優勝した瞬間を見届けた。青柳、鈴木らこの日の先発5人は当時エースだった西武のドラフト1位・高橋光成と同じクラス。「自分たちも優勝しないといけない。一緒に生活しているやつがプロになる。こっちもやらないと」。そんな良きライバルから大会前に「活躍してこい!」と送り出されたストライカーは、全国制覇への思いを強くしていた。

 09年全国高校総体で夏の頂点を経験した名門も、選手権は4強が最高成績。青柳は「自信が出てきた。もっと点を取っていきたい」と覚醒した様子。初の冬のタイトルをつかむため、決戦の地・埼スタに乗り込む。

 ◆青柳 燎汰(あおやぎ・りょうた)1996年(平8)6月23日、埼玉県熊谷市出身の18歳。小学1年時に石原少年団でサッカーを始め、江南南、クマガヤFCを経て「強豪でスキルを上げたい」という思いで前橋育英入り。憧れの選手はウルグアイ代表FWカバーニ(パリSG)。卒業後は法大に進み、将来はJリーガーを目指す。父、母、弟、妹の5人家族。1メートル80、70キロ。利き足は右。

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