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本田連覇へ!代表に“王者であり続ける”ミラン哲学植え付ける

[ 2014年12月31日 05:30 ]

代表合宿の練習で笑顔も見せた本田

 本田流“王者のメンタリティー”をつくりあげる。アジア杯に向け国内合宿中の日本代表は30日、千葉県内で1時間の練習を行った。FW本田圭佑(28=ACミラン)は、所属するミランを引き合いにアジア杯連覇に向け「王者であり続けるための哲学」を模索していると説明。初戦のパレスチナ戦(1月12日)までに頭と体をフル回転させ、本田なりの王者のスタイルをチームに植え付けていく。

 アジア連覇。その命題をクリアすべく、本田がミランやレアルを参考にレベルアップを図る考えを明かした。練習後「(連覇を期待される)こういう状況に向かっていくのは初めてなんで。前回と同じでいいのか変えるかは手探り」と話した。

 日本代表の主軸として連覇の難しさは痛感している。しかし、目標が困難なほど内なる炎が燃えさかるのが本田だ。

 「チャンピオンと呼ばれる組織や人が、どう維持しているのか。過程での作業や精神状態…。それを参考にしながらも、自分や日本のオリジナリティーを加えていければいいと思っている」。サッカー界の王者といえば、入団を目指すRマドリードやバイエルンM。「今は王者とは違う」と言うが、そこにはACミランも含まれる。

 ミラン加入から1年。「ビッグクラブでそういうものを学びたいと言ってきた。ミランにも(王者の)魂やフィロソフィー(哲学)がある。そこは入った人間にしか分からない。求められるものは高い。それは今まで所属したチームでも日本代表でも学べない」。王者と呼ばれるチームは勝者であることを求められ、負けが許されない厳しい視線にさらされる。その重圧とどう折り合いを付け、乗り越えるか――。日本代表のエースは、ACミランでの経験こそがアジア連覇へのキーポイントだと強調した。

 「還元というか、(王者の哲学はACミランの)皆が持っているもの。自分が(日本代表に)伝えるのは簡単ではない」というものの背中でチームを引っ張り“王者たる姿勢”を示す構えだ。この日は真っ先にグラウンドに姿を現すと、岡崎、乾とのパス交換の練習や10対10のミニゲームでも精力的に動き回った。

 心だけではない。FW起用されているアギーレジャパン発足後、親善試合6試合で本田自身は1得点と、まだ“ストライカー”の真価を発揮し切れていない。「戦術を切り詰めて、精度を高めて、理解を深めないと」とピッチ上での連係向上にも意欲を示した。

 「前回と同じ内容ではいけないと思っているし、内容を求めすぎて優勝を逃すのも違う」。前回カタール大会は薄氷の逆転勝利やPK戦、延長戦と劇的な試合が多かった。だが、今大会は内容と結果の両立が目標だ。初戦パレスチナ戦まで残り13日。本田の頭と体は年の瀬を迎えても休まる時はない。

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