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U21 タイに2―0、唯一海外組久保 熱血アシストで存在感

[ 2014年12月15日 05:30 ]

<日本・タイ>後半途中出場した久保は左足でシュートを放つ

国際親善試合 U―21日本代表2―0U―21タイ代表

(12月14日 タイ・バンコク)
 東南アジア遠征中のU―21日本代表は14日、バンコクでU―21タイ代表と親善試合を行い、2―0で勝利した。1―0の後半ロスタイムには途中出場のFW久保裕也(20=ヤングボーイズ)がFW鈴木武蔵(20=新潟)のダメ押し点をアシスト。チームが決定力に課題を残した中でただ一人の海外組が存在感を示し、手倉森誠監督(47)も賛辞を惜しまなかった。

 さすがの存在感を発揮した。後半ロスタイム、敵陣中央でボールを受けると、右サイドを走る鈴木の動きを見逃さずスルーパス。前日(13日)に合流したばかりの久保が2点目をアシストした。手倉森監督も「パワーの出しどころをよく分かっている。本当にU―21世代か、と…。ベテランのようだ」と目を細めた。

 氷点下のスイスから日中の気温が30度を超えるバンコクへ移動。11日には欧州リーグのスパルタ・プラハ戦を終えたばかり。時差は6時間。スイス移籍後は全てが初経験だったが、さらに思わぬトラブルに見舞われた。

 チーム関係者によると、久保はへんとうが腫れて前夜から発熱。試合当日の午前も微熱が続き、昼すぎに平熱に戻ったばかりだった。そんな最悪なコンディションで、後半15分から2トップの一角として出場。「武蔵と良い関係を築けていたんだけど、俺が全然動けなかった。きょうは真ん中にいただけ」と悔しさを口にしたものの、欧州で鍛え抜いたフィジカルでボールを収め、最前線で起点になった。26分には絶妙な抜け出しからGKとの1対1のチャンスも得た。決して派手さはないが、一つ一つに高い技術が凝縮されていた。

 チームは浅野がPKを止められるなど再三の好機を逃し、決定力での課題を残した。だが連日の2部練習で疲労はピークに達し、4―4―2システムも今合宿で導入したばかり。指揮官が「バングラデシュ戦では(チーム全体に)もう少しコントロールを利かせたゲームを選手に求めたい」と18日の次戦での向上に期待を寄せたように、久保が見せた30分間のプレーは今後へ明るい材料となった。

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