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松本山雅の由来は喫茶店 訂正予算足らず「山稚」で戦ったことも

[ 2014年11月2日 05:30 ]

草創期に誤って「山稚」の文字がユニホームに入ったことも

J2第39節 松本2―1福岡

(11月1日 レベスタ)
 J1に初参戦する来季はクラブ創設50周年の節目。Jリーグ準加盟から5年目でJ2松本が悲願を達成した。1965年に国体長野県選抜メンバーを中心に前身の山雅サッカークラブが誕生。名称は選手のたまり場だった喫茶店「山雅」(75年に閉店)に由来する。山好きの店主が「山」と「優雅」を組み合わせて命名したものだ。

 クラブ創設当初は松本市リーグに在籍。15人前後の選手と、ほぼ同人数の女性応援団がおり、スキー旅行に頻繁に出掛けるサークルのような集団だった。

 69年には発注したユニホームに誤って「山稚」と刻まれていたが、予算の問題もあり訂正せずにシーズンを戦い抜いた過去も持つ。OB会・山雅会の副会長で68~78年にチームに所属した中村博師氏(65)は「J1昇格は子供が大学を卒業した時の気持ちに似ている。うれしいけど、心配」と感慨深げだ。

 12年にはクラブが松本市の観光大使に任命され、名実ともに地域の顔になった。愛称は長野県の県鳥である雷鳥を意味する「ターミガンズ」。季節が変化しても移動しない留鳥のように、J1定着を目指す。

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2014年11月2日のニュース