×

A代表とU21で南野綱引き 原専務理事「割り振りする」

[ 2014年10月20日 08:03 ]

C大阪の南野

 準々決勝で敗退したU―19アジア選手権(ミャンマー)に出場していたU―19日本代表FW南野拓実(19=C大阪)が、A代表と16年リオデジャネイロ五輪を目指すU―21日本代表との間で“綱引き状態”となる可能性が出てきた。同代表は19日、成田空港着の航空機で帰国。日本協会の原博実専務理事(56)は飛び級で招集が予想される南野の扱いを技術委員会で話し合う方針を明らかにした。

 日本の未来を担う男の進路に日本協会の幹部が頭を悩ませていた。U―19代表とは別に羽田空港着の航空機でミャンマーから帰国した原専務理事は南野に関し「(U―21の)12月の合宿や3月のリオ五輪アジア1次予選、A代表もそうだけど全部やろうとすると無理がある。割り振りしていこうと思う」と明かした。

 U―19アジア選手権で4戦4得点と活躍したエースは今後、五輪を目指す手倉森ジャパンか、アジア杯やW杯予選を控えるA代表のアギーレジャパンへの招集が期待される。いずれかの代表に専念するのか、目標が異なる2チームでの活動を両立させるのか…。現実的には来年3月にA代表の親善試合と、U―21のリオ五輪アジア1次予選が行われるため、両立が不可能な状況も出てくる。

 アギーレ監督は就任時に「親善試合より公式戦を優先する」と明言。しかし、来年6月には18年W杯ロシア大会のアジア1次予選開幕を控え、南野を戦力と考えた場合には、準備期間の親善試合でも招集へと傾く可能性がある。手倉森監督も五輪アジア1次予選への南野招集に前向きで、両監督の間で“綱引き”となる可能性は否定できない。

 12年ロンドン五輪では当時U―23世代だった香川、清武が五輪代表との間で綱引き状態に陥った。最終的に香川はA代表に専念するため五輪に出場しなかった。南野はこの日「五輪、A代表。プロとして常にそこを目指していきたい」とさらなる飛躍に意気込んだ。日本協会は今後、本人の肉体的負担や所属クラブへの影響も考慮に入れながら、難しい選択を強いられることになりそうだ。

続きを表示

2014年10月20日のニュース