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横浜FC、3発大勝で天国に捧ぐ7戦ぶり白星「大ちゃん、ゆっくり眠ってください」

[ 2014年10月19日 15:00 ]

J2第37節 横浜FC3―0栃木

(10月19日 ニッパ球)
 J2第37節は19日、各地で11試合が行われ、横浜FCはホームのニッパツ三ツ沢球技場で栃木と対戦。3―0で勝利を収めて連敗を3でストップし、17日に交通事故で亡くなった元日本代表MFでOBの奥大介さん(享年38)に9月6日の群馬戦(ニッパ球)以来7試合ぶりとなる白星を捧げた。

 奥さんは横浜FCがJ1へ昇格した07年に横浜から完全移籍で加入し、同年限りで現役を引退。1度はクラブを離れたが、11年に強化部長として復帰すると、翌12年には、かつてチームメートだった山口素弘監督(45)を招へいし、DF中島、MF内田を呼び戻した。体調不良もあって13年1月にクラブを退団したが、選手としてもフロントとしても最後に所属したのが横浜FCで、面倒見のいい朗らかな人柄は誰からも愛された。

 突然の早すぎる別れから2日。スタジアムには献花台が設置され、サポーターはスタンドに現役時代の横断幕や冥福を祈る横断幕を掲出した。電光掲示板には、微笑む奥さんの写真とともに「大ちゃん、ゆっくり眠ってください。ありがとう。安らかに…ご冥福をお祈りします」という文字が映し出され、先発メンバーが行う試合前恒例の記念撮影では、奥さんが07年に着ていた背番号14のユニホームも一緒にフレームに収まった。

 そして、キックオフ前にはスタジアム全体で30秒間の黙とう。左腕に喪章を巻いてプレーした選手たちは試合開始からいつも以上に全力プレーした。前半10分、28分とFW黒津が左足で連続ゴール。

 後半31分にチーム3点目を決めたMF寺田が握りしめた喪章を天高く突き上げると、イレブンが輪になりながら次々喪章を掲げ、スタッフはベンチに飾ってあった奥さんのユニホームをそっと揺らした。

 後半43分に途中出場し、自身が持つJ最年長出場記録を47歳7カ月23日に更新したFW三浦は同47分にヘディングシュート。ボールは惜しくもクロスバーを叩き、ゴールにはならなかったが、全員で天国の奥さんに勝利を捧げた。

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2014年10月19日のニュース