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元日本代表・奥大介さん 新生活の地・宮古島で激突死 38歳

[ 2014年10月18日 05:30 ]

事故で大破した奥大介さんの軽自動車=17日、宮古島署(琉球新報提供)

 サッカー元日本代表の奥大介さんが17日、沖縄県宮古島市で交通事故のため死去した。38歳。兵庫県出身。午前4時25分ごろ、勤務先の高級リゾートホテルに向かう途中、運転していた軽乗用車が事故、搬送先の病院で死亡が確認された。現役時代は磐田、横浜などでリーグ優勝に貢献、日本代表でも26試合2得点の実績を残した。

 第二の人生を歩み始めようとした矢先の悲報となった。元日本代表の奥さんはこの日未明、宮古島市内で軽自動車を運転中、対向車線にはみ出して電柱に衝突した。同乗者はいなかった。車は大破。奥さんは骨盤骨折などを負い、意識不明の重体で市内の病院に搬送。約1時間半後に死亡が確認された。宮古島署が原因を調べている。

 奥さんは8月下旬から高級リゾートホテルで調理補助のアルバイトとして働いていた。この日も早朝5時から勤務予定で、仕事に向かう途中だった。関係者によれば将来は料理店の経営を夢見ており、その修業を兼ねて料理の勉強を続けていたという。19日には宮古島マラソンに出場予定だったといい、近く知人と韓国旅行も計画していた。

 現役時代は、94~01年に黄金期の磐田、02~06年は横浜でプレー。独特のドリブルを武器にJ1通算280戦62得点。98年10月のエジプト戦で、当時のトルシエ監督率いる日本代表に初招集されると、国際Aマッチ通算26戦2得点の活躍で一時代を築いた。

 07年に当時J1の横浜FCに移籍。シーズン後に惜しまれながら現役引退を表明した。兄貴肌の存在で後輩に慕われ、奥さんと同じ02年に横浜入りしたDF栗原勇蔵は「一番お世話になった人。面倒見も良く、誰もが慕っていた」と振り返った。

 引退後は11年からJ2横浜FCの強化部長を務めた。12年12月にはテクニカルアドバイザーに転身するも、体調不良を訴え、昨年1月末に一身上の都合で退職した。昨年6月には、02年に結婚した夫人で女優の佐伯日菜子(37)を脅迫した疑いで、神奈川県警に逮捕された。家庭内暴力があったという。その後、佐伯が被害届を取り下げ、同7月に離婚。新たな夢に向かい、南国・宮古島で新生活をスタートさせていた中、早すぎる訃報となった。

 ◆奥 大介(おく・だいすけ)1976年(昭51)2月7日、兵庫県尼崎市生まれ。神戸弘陵から94年磐田入り。横浜、横浜FCで主に攻撃的MFとして活躍した。07年に引退。02年に結婚した女優の佐伯日菜子との間に2女をもうけたが、13年7月に離婚した。1メートル73、68キロ。利き足は右。

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