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塩谷“雑草魂” ネイマール止める!「立ち上がりから集中したい」

[ 2014年10月13日 05:30 ]

ネイマール封じに闘志を燃やす塩谷

国際親善試合 日本―ブラジル

(10月14日 シンガポール)
 日本代表は14日にシンガポールで親善試合ブラジル戦(ナショナルスタジアム)を迎える。12日午前には、現地到着後初めての練習を実施した。ジャマイカ戦で初出場を果たし勝利に貢献したDF塩谷司(25=広島)はサッカー王国との一戦へ意欲十分。J2からステップアップしてきたセンターバックが、世界的スターのFWネイマール(22=バルセロナ)らを封じ込め、さらなる“成り上がり”を目指す。午後は完全非公開で調整した。

 噴き出る汗が止まらない。肌寒かった新潟から、気温30度を超えるシンガポールへ戦いの舞台は移った。ジャマイカ戦で代表デビューを果たし完封に貢献した塩谷は、厳しい環境下でも充実した表情でメニューを消化。10人1組の練習では右センターバックの定位置に入った。「気温や湿度は違うけど、凄くいい緊張感でやれている。コンディションはいい」。言葉に自信がみなぎった。

 中3日で迎えるのはブラジル戦。一昨年の親善試合で0―4、昨年のコンフェデ杯で0―3完敗を喫したカナリア軍団との再戦だ。当然、世界の注目はネイマールら強烈なタレントに集まるが、日本の新鋭DFに気後れはない。昨年のコンフェデ杯はテレビ観戦。「レベルは違うなと思ったけど、全く通用しないとは思わなかった。自分が出たらアグレッシブに戦いたい」と力を込めた。

 ジャマイカ戦完封の裏側にはエースの助言があった。試合直前、初めての国際Aマッチに緊張していた塩谷は、すっと近づいてきた本田に言葉を掛けられた。「持っている力を100とすれば、きょうはそのもうちょっと下でいい。硬くならず、普段やっていることをやればいいから」。自然と気持ちは落ち着き「あれでリラックスできた」と笑顔で振り返る。

 国士舘大から11年にJ2水戸に加入し、12年に途中加入した広島でリーグ連覇に貢献。対人プレーに強い上、機を見ての攻撃参加と正確なキックで、今や本田や長友ら日本を代表する選手たちとともに戦うまで上りつめた。対峙(たいじ)する世界屈指のFWネイマールを封じ込めれば、また評価が高まる。「世界のトップレベルと試合をする機会なんてあまりない。立ち上がりから集中したい」。9月29日には第1子となる長女が誕生。公私ともに順調な25歳がさらなる飛躍へサッカー王国をも踏み台にする。

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2014年10月13日のニュース