×

武藤 アギーレ監督の前で2発 J史上4人目新人2桁得点 

[ 2014年9月28日 05:30 ]

<FC東京・柏>前半4分、が先制ゴールを決める武藤

J1リーグ第26節 FC東京4―0柏

(9月27日 味スタ)
 J1リーグ第26節は各地で9試合を行い、FC東京はホームで柏と対戦し、4―0で快勝した。日本代表FW武藤嘉紀(22)が前半4分、同ロスタイムに左足で立て続けにゴール。今季通算ゴール数を11とし、新人では史上4人目となる2桁得点を達成した。視察した日本代表のハビエル・アギーレ監督(55)もさらに進化した姿に称賛の言葉を贈った。

 武藤がアギーレ監督に成長した姿を見せつけた。まずは前半4分、徳永が右サイドを突破。ゴール前へ絶妙なクロスを送ると「体で押し込む意識だった」と、ゴール前に飛び込み、最後は左膝で押し込んだ。新人としては城(当時市原)らに続く史上4人目の新人2桁得点を達成した。

 勢いは止まらない。同ロスタイム。河野のスルーパスに抜け出し、右足の1タッチでボールを前方に運ぶと、飛び出してきたGKをあざ笑うかのように左足で浮かせて2点目を決めた。アギーレ監督の視察した試合では8月23日の浦和戦に続くマルチ弾。アギーレジャパン1号を決めた持っている男は、またしても勝負強さを見せた。

 初招集された9月の代表合宿では多くのことを学んだ。特に衝撃を受けたのが、憧れの存在だった本田ら海外組のどんな場面でも冷静さを失わないプレーだった。「W杯で活躍している選手を見て、ゴール前、GKとの1対1での落ち着きが足りないと思った」。代表合宿でトラップ、パスの精度など新たな課題を見つけ、チームでも意識的に練習に励んだ。落ち着き払った2点目はまさに成長した証。全ては血となり肉となった。

 最近では正確なトラップでポストプレーも飛躍的に向上。「ボールも収まるようになった」と自身も成長を感じている。精神面でも成長し、今では「1対1でもだいぶ落ち着いて選択ができるようになった」と言う。09年に横浜の渡辺千真(現FC東京)が記録した新人のリーグ最多13点に並ぶのも時間の問題だ。

 その急速なレベルアップをもちろんアギーレ監督も感じ取っている。この日の試合後「武藤が日々、進化している姿を見られうれしい」と満面の笑みでスタジアムを後にした。10月の親善試合2試合での招集もほぼ確実。武藤の進化はもはやとどまることを知らない。

続きを表示

2014年9月28日のニュース