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最速昇格の湘南 営業収益はJ2でも中位、経営多角化でハンデ克服

[ 2014年9月24日 05:30 ]

 史上最速でJ1昇格を決めた湘南は99年12月にフジタが経営から撤退後は市民クラブとなり、親会社を持たないため、財政的には厳しい。今季の営業収益は約11億円でJ2でも中位。来季は増えるものの14億円程度の見込みだ。

 「J1に上がっても(スポンサーからの金額は)変わらないし、J2に落ちても変わらない」と大倉社長が言うように成績に関係なく支援してくれるスポンサーが大半だ。J2優勝賞金やスポンサーからのインセンティブは全て選手に分配するためクラブには残らない。親会社がないチームの宿命で資金集めには工夫が必要で、新たに打ち出したのが経営の多角化。第1弾として電力代理購入事業などを展開しているエナリスと共同出資で「湘南電力」を設立。電力事業に参入し、電力の代理購入サービスなどを行い、収益の一部をクラブの「強化費」に充てる。「ユニホームのゼッケンスポンサー程度」(推定3000万円)を目標にしているという。

 そのほか湘南は下部組織をNPO法人化。フットサルチームを別法人で持つなどJクラブの中でも異色の経営方針を持っている。クラブを地域に根付かせながら、独特の経営で進化していく。

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2014年9月24日のニュース