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なでしこ 不安の不発…アジア大会連覇へ暗雲ドロー発進

[ 2014年9月16日 05:30 ]

<日本・中国>後半、激しいマークに遭う宮間(8)

 仁川(インチョン)アジア大会の女子サッカーで2連覇を狙うなでしこジャパンは中国と1次リーグ初戦を行い、0―0で引き分けた。主将のMF宮間あや(29)を中心に積極的に攻め込んだが、難敵のゴールをこじ開けられなかった。次戦は18日にヨルダンと対戦する。

【試合結果 なでしこジャパンメンバー アジア大会1次リーグB組】

 イライラが募った。後半20分、ピッチ脇の佐々木監督はDFラインに対して「次の準備をしろ」と怒声を響かせた。同27分には初招集の左サイドバック臼井がバックパスをすると、宮間主将が「簡単に下げるな」と声を荒らげた。攻めてはミスからボールを失い、カウンターを食らう展開を繰り返した。失点こそせずに引き分けたが、消化不良の開幕戦となった。

 次戦で戦うヨルダンは5月のアジア杯で7―0で勝った相手。第3戦の台湾も格下だ。3位でも1次リーグ突破の可能性があるため、8強進出は難しくない。ただ、連覇へ好スタートを切ったとは言い難かった。宮間は「負けなかったことを前向きにとらえたい」と話した。しかし、延長戦も含めて最近8連勝していた中国相手に勝ち点1は物足りなかった。

 過密日程が影響したのも事実。13日に山形で親善試合のガーナ戦を戦ったばかり。中1日に加え、14日は日本から韓国への移動だけで練習もできなかった。佐々木監督は「後半途中から足が止まってしまった」とコンディション不良を認めざるを得なかった。今大会は国際Aマッチデーに設定されていないため、エースFW大儀見(チェルシー)らを招集できなかったことも響いた。

 それでも逆境をはねのけてきたのが、これまでのなでしこジャパンだった。宮間は「集まって数日のメンバー。どこでボールをもらいたいのか、つかめていない部分もある。次の試合に準備していきたい」と連係の向上を誓った。16日の練習から、あらためて連覇への道を歩み始める。

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