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ザック前監督 ミランに提言「本田生かすシステム変更を」

[ 2014年9月12日 10:14 ]

9日のベネズエラ戦でアギーレ監督(右)と話す日本代表MF本田

 前日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏(61)が、ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)に向けて意見した。今季はクラブとアギーレジャパンで、ともに4―3―3システムの右FWでプレーするが、イタリア人の元指揮官は関係者に対し、ベストポジションではないと断言。その上で同位置で機能するための方策を示した。巻き返しを狙う本田にとっては今後のヒントとなりそうだ。

【日本代表日程 本田 日程】

 その能力を熟知しているからこその意見だった。本田は今季、インザーギ新監督を迎えたACミランで、4―3―3システムの右FWでプレー。8月31日のラツィオとの開幕戦では、長い距離を走り速攻から右足で先制弾を決め、最高のスタートを切った。だが、4年間にわたってトップ下で起用し続けたザッケローニ氏は、右FWについて「あのポジションは本田よりスピードのある選手が起用されるべきだ」と疑問を投げかけた。

 その一方でザッケローニ氏は、本職でない位置でも良さが出る戦い方があるという。「スピードがないけど突破力がある」と本田を評価。その上で「このポジションで自分の良さが出せるのは、前線でボールを奪ってショートカウンターを仕掛けるチーム。つまり、ミランで求められているように右サイドのカバリングで自陣まで戻らず、長い距離を走らずに済むようなチームだ」と言い切った。

 くしくもアギーレジャパンもミランと同じ4―3―3システムを採用。5日のウルグアイ戦、9日のベネズエラ戦でも本田はミランと同じ3トップの右で起用された。だが、ミランと同様に守備のために自陣まで戻ってくる場面もあり、ザッケローニ氏の分析通り、自分の良さを出せず不発に終わっている。

 アギーレ監督がベースとしているのは4―3―3だが、試合中は状況に応じて3―4―3、4―1―4―1へシステムを変更することも明言している。今後、選手の連係が深まり、システム変更がスムーズになれば、本田も守備に追われる機会が少なくなって前線で攻撃に専念できる戦い方が可能となる。アギーレ監督は吉田、川島とともに主将に指名するなど、本田への期待は大きい。レフティーの右FWが結果を出すために、チームと本田がどういうふうに変わっていくのか注目だ。

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2014年9月12日のニュース