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C大阪 大熊新監督で残留一丸“大ナタ”コーチも入れ替え

[ 2014年9月9日 05:30 ]

<C大阪監督就任会見>握手をする大熊新監督(右)と宮本取締役強化本部長

 J2降格圏の16位に沈むC大阪が8日、マルコ・ペッツァイオリ監督(45)を解任し、後任にC大阪U―18監督の大熊裕司氏(45)の就任を発表した。今季2度目の監督交代で、コーチを合わせ、シーズン中に6人ものスタッフを動かす超異例の人事。新設された強化本部長には、育成組織などを運営するC大阪スポーツクラブ代表理事の宮本功氏(44)が就任した。目標をJ1残留に定め、残り3カ月間を戦い抜く。

 窮地に立たされたC大阪が、J1に生き残るため大ナタを振るった。ペッツァイオリ監督とラキース・ヘッドコーチを解任し、後任監督にC大阪U―18監督・大熊氏の就任を発表した。合わせて村田コーチ、小菊コーチ、田島コーチの3人が現場スタッフに加わった。04年以来となるシーズン2度目の監督交代。この日の練習から指揮を執った大熊新監督は、就任会見で「目標は残留。一致団結して、その目標を達成したい」と所信表明した。

 今年6月に就任したペッツァイオリ監督は、就任後のリーグ戦で0勝4分け5敗。クラブトップの岡野社長が自ら動き連れてきた指揮官だが、まったく結果を残せず、さらなる低迷を招いた。勝矢強化部長に代わり、事実上の強化部トップに就任した宮本強化本部長は「目標は“J1残留”にします」と明言。その上で「クラブとして危機的状況の中で、彼の監督としての資質、力を発揮してくれると判断した」と大熊氏を内部昇格させた理由を説明した。

 大熊監督は今季終了までの約3カ月間の契約。指揮官、村田コーチ、田島コーチはU―18の指導者も兼務する。成績の良し悪しに関わらず、来季はU―18に専念することが基本線となっており、宮本氏は「3カ月間においてのスペシャルチーム」と表現。J1残留のためだけに組まれた新体制であることを強調した。来季以降の編成は宮本氏が担当する。

 10日の天皇杯4回戦・磐田戦(ヤンマー)から新監督が指揮を執り、13日にはリーグ再開初戦となる柏戦(ヤンマー)を迎える。11試合連続未勝利と4カ月以上も白星から遠ざかっている中、その手腕に期待が懸かる。 

 ◆大熊 裕司(おおくま・ゆうじ)1969年(昭44)1月19日生まれの45歳。埼玉県出身。武南高、中大と進み日立製作所、柏、京都、福岡でプレー。98年に現役引退。99年から指導者のキャリアをスタートさせ、福岡コーチ、C大阪ヘッドコーチ、U―18日本代表コーチなどを歴任。10年にC大阪U―18監督就任。

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2014年9月9日のニュース