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アギーレ監督求む!ノイアー型攻撃的GK 攻撃の起点期待

[ 2014年9月4日 07:25 ]

<サッカー日本代表練習>アギーレ監督と西川(左)

 超攻撃的GKを求む!日本代表のハビエル・アギーレ監督(55)は完全公開から一転、冒頭15分のみの公開となった札幌合宿3日目の3日、GK陣にもフィールド選手と同じメニューを課した。足元の高い技術を求めているのは明らかで、W杯で広範囲の守備に加え、フィードなどで攻撃性を見せたドイツ代表GKマヌエル・ノイアー(28=バイエルンM)のような守護神が理想像となる。

 歴代ジャパンの練習では見られない光景だった。メディアに公開された冒頭15分間はウオームアップを兼ねパス回しが繰り返された。新鮮だったのはフィールド選手に交じり従来は別メニューだったGKも加わっていた点。林は「GKにも足元の技術が求められる。そういう意図がある」。アギーレ監督の理想のGK像を敏感に感じ取っていた。

 自らFKも蹴るなど足元に自信を持つ西川は水を得た魚のようだ。非公開練習となったカーテンの向こう側では初めて4―3―3をベースとした戦術練習に着手した。この日は攻撃パターンが中心だったが、指揮官からは「縦に1タッチで入れるパスを狙え。危なければGKに戻せ」という指示が出たという。GKにもビルドアップする技術が求められた。

 6、7月のW杯ではドイツ代表GKノイアーが圧倒的な守備範囲を見せ、また攻撃の起点ともなり新たなGKの理想像となったが、指揮官が求めるのもそんなGKだ。ポゼッションサッカーならパス回しに加わり、速攻なら1本の鋭いパスを入れる。いずれもキックや走力が鍵となる。実際、西川は実戦メニューの中でプレーエリアを広げ、積極的に攻撃の組み立てに絡み、流れを変えるようなパスを狙った。「(監督は)そういうプレーを積極的に褒めてくれた」という。「ゲームメーカーの意識でプレーしたい」と西川は力を込めた。

 札幌合宿はここまで宿舎でのミーティングはゼロ。戦術面の指示も少なく、長谷部は指揮官について「ずっと褒めてる。乗せてくれる感覚ですね」と笑う。練習メニューや監督の姿勢から、その意図を考え、くみ取れとでも言っているかのようだ。アギーレ政権3日目、GK陣は足元の技術と攻撃性を強く意識した。アギーレ流のサッカーは徐々に、しかし、確実に浸透している。

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2014年9月4日のニュース