武藤 アギーレ選出1発回答 同点“スター候補弾”で存在感

[ 2014年8月31日 05:30 ]

<鹿島・FC東京>後半、ゴールをきめ喜ぶFC東京・武藤

J1第22節 FC東京2―2鹿島

(8月30日 カシマ)
 アギーレジャパンの新戦力が指揮官の期待に応えた。ハビエル・アギーレ監督(55)の初陣となる9月5日のウルグアイ戦(札幌ド)、同9日のベネズエラ戦(日産ス)に臨む日本代表に初選出された現役慶大生のFC東京FW武藤嘉紀(22)が30日、アウェー鹿島戦で大活躍。後半3分にPKを獲得すると、後半42分に今季8点目を決めて2―2の引き分けに持ち込んだ。9月1日から始まる日本代表合宿へ弾みをつけた。 
【試合結果】

 “持ってる男”は違った。リーグ戦10試合ぶりの黒星が濃厚となった1―2の後半42分。J1デビューのMF中島がヒールキックでペナルティーエリア内のFW渡辺にラストパス。そのボールが混戦からこぼれると、鋭く反応したのが武藤だった。「こぼれてこいと思って詰めた」。最後は右足で冷静に流し込んだ。起死回生の同点弾はプロ初の連発で今季8点目。「2点先制されたけど追いつけて良かった」。得点した試合は4勝2分けと不敗を継続し、イケメンストライカーは満面の笑みで振り返った。

 アギーレ監督が初視察した20日の天皇杯3回戦・J2松本戦は、16日のアウェー鳥栖戦で負った打撲の影響で欠場。だが、メキシコ人指揮官が23日の浦和戦に連続で視察に訪れると、切れ味鋭いドリブルと50メートル6秒の俊足を存分に見せつけ2得点。原口(ヘルタ)、香川(マンチェスターU)がケガで代表を辞退したこともありアギーレジャパンに初選出された。メンバー発表後初めてとなる注目の一戦でも、際立った存在感を見せた。

 スピードと鋭いドリブルは誰もが認めるところだが、豊富な運動量も武器だ。FC東京のユース時代、当時の監督だった倉又寿雄氏(55=現日体大監督)は当初、武藤を右サイドバックで起用した。そこには足りなかった守備への意識とアグレッシブさを引き出す目的があったという。この日も前線からの激しいプレスで守備でも貢献。「体力は残っていた」と終了間際の同点弾につなげた。

 4―4で引き分けた23日の浦和戦。FW平山が右足首を負傷し、検査の結果、骨折で全治3~4カ月と診断された。フィッカデンティ監督は27日のミーティングで「浦和の4失点を忘れても、平山のことは忘れるな」と選手にメッセージを送った。浦和戦で2トップを組んだ武藤も、この試合へ期するものがあった。

 1日からは日本代表合宿がスタートする。「気持ち良く行けるか」と問われると「そうですね。ケガもないし」と力を込めた。一気に駆け上がったスター街道。甘いマスクで女性人気も高い現役慶大生のプリンスが、最高の状態でアギーレジャパン初陣へ乗り込む。

 ◆武藤 嘉紀(むとう・よしのり)1992年(平4)7月15日、東京都世田谷区生まれの22歳。4歳でサッカーを始め、05年にFC東京の下部組織入り。ユースまでプレーし、トップ昇格せず11年に慶大に進学。12年にFC東京の特別指定選手となり、13年7月6日の広島戦でJデビュー。慶大サッカー部を退部し、今季からプロ契約。1メートル78、72キロ。利き足は右。

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