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アギーレJ初陣 本田&香川招集見送りも…クラブでの立場考慮

[ 2014年8月13日 05:35 ]

就任会見では公式戦優先を明言した日本代表のアギーレ新監督

 アギーレジャパンの初陣は一部の欧州組の招集が見送られる可能性が浮上した。11日に来日した日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)は9月5日の親善試合ウルグアイ戦(札幌ド)、同9日のベネズエラ戦(日産ス)に向けて、選手のスカウティングに精力的な姿勢を示しているが、親善試合の直前にリーグが開幕する本田圭佑(28=ACミラン)らの招集には慎重な姿勢であることが判明。ナビスコ杯組の招集を見合わせるプランもあり、新生ジャパンはフレッシュな顔ぶれが多くなる見通しだ。

 日本サッカー協会関係者によると、W杯ブラジル大会の1次リーグ敗退を受けて、A代表のあり方が見直されているという。アギーレ監督が前日の就任会見で「公式戦を一番に考えている。公式戦と親善試合なら公式戦を優先させたい」と明言したように、メンバーをほぼ固定してきたザックジャパンの時とは方向転換。選手の状況や試合意義に応じて招集していくことになりそうだ。

 その第1弾が初陣となるウルグアイ戦だ。指揮官は16日のJリーグ視察を皮切りに、欧州組の情報収集にも積極姿勢を示しているが、28日予定のメンバー発表まで残された時間は少ない。原専務理事や技術委員会の推薦を受けながら選ぶことが濃厚だが、欧州組の招集には協会内部が慎重になっているという。

 理由は欧州の各リーグが開幕直後であることに加え、所属クラブでの立ち位置が微妙な選手がいるためだ。インザーギ新監督となったACミランの本田はポジション確保へ向けてアピールを続けている最中。マンチェスターUの香川も同様で、ファンハール新監督の下ではトップ下の3番手。プレミアリーグは14日に開幕し、セリエAは30日に新シーズンを迎える。ウルグアイ戦とベネズエラ戦は国際Aマッチデーのため日本協会に選手の拘束力があるが、レギュラーが微妙な選手を招集することはクラブでの定位置獲りの障害となりかねない。日本と欧州の往復はコンディション調整が難しく、香川は昨年9月の開幕直後、代表戦から戻って体調を崩して直後の試合でベンチ外になっている。出場機会が減れば代表にも影響を及ぼすため、今回は招集見送りも検討されている。

 4年後のW杯ロシア大会で上位に進出するには、欧州組のさらなるレベルアップも不可欠。有事に備えて本田や香川も含めたW杯ブラジル大会の主力に招集レターを出す可能性は高いが、実際に招集される欧州組は少数になりそうだ。

 重要なのは目先の利益よりも4年後の成果だ。国内組では、ナビスコ杯準々決勝(9月3、7日)に臨むチームからの招集を見送るプランもある。フレッシュなメンバーが増えれば、指揮官の「競い合うチームをつくりたい」という思惑とも一致する。初陣がどういう顔ぶれとなるか注目だ。

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2014年8月13日のニュース