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野人がカニで大物釣った!J3鳥取、奇抜な資金集めで3選手補強

[ 2014年7月30日 05:30 ]

6月、戦力強化のための寄付を呼びかける、J3鳥取の岡野雅行ゼネラルマネジャー(右)とMFフェルナンジーニョ

 J3ガイナーレ鳥取が、戦力強化のため寄付してくれた人にカニなど海産物を贈る奇抜な資金集めを追い風に、有力外国人を含む3選手を獲得した。寄付額は、当初1カ月で予想を上回る2000万円に達し、獲得資金の一部にあてた。6月末までだった募集期間を、7月末まで延長し、一層の戦力アップを目指す。

 鳥取は昨年J2で最下位となり、J3に降格。早期復帰に向け、有力選手の獲得が課題になっていた。Jリーグからの配分金やスポンサー収入が減り困っていたところ、現役時代に「野人」の異名をとった岡野雅行ゼネラルマネジャー(42)が、カニによる資金集めを偶然思いついた。

 岡野氏が鳥取県の境港水産物直売センターを訪れた際「カネはないがカニはある」と聞き、同センターと組んで寄付金集めを計画。1口5000円で全国から募り、2口以上の寄付者にお礼として5000円相当のベニズワイガニや魚介類の加工品を贈ることにした。境港はベニズワイガニの水揚げ全国一を誇る。

 地方自治体に対する減税措置付き寄付金制度「ふるさと納税」からもヒントを得た。寄付者への贈呈品にカニを使う鳥取県は2013年度に3億3607万円を集め、全国1位になったためだ。

 獲得したのはJ1G大阪で活躍したブラジルのMF・フェルナンジーニョ(33)と、G大阪などに在籍していたMF・安田晃大(24)、J2山形のMF・谷村憲一(19)。フェルナンジーニョには、チームの中核を担う背番号10を託した。岡野氏は「新たな選手獲得はチーム内の刺激になる」としている。

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2014年7月30日のニュース