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アギーレ新監督で“脱ザック”!「引き出しの多さ」で勝負

[ 2014年7月25日 05:30 ]

次期日本代表監督の就任に合意したアギーレ氏

 新監督は来日早々にチームづくりに着手する。日本サッカー協会は24日、次期日本代表監督に元メキシコ代表監督で前エスパニョール監督のハビエル・アギーレ氏(55)の就任で合意したと発表した。18年W杯ロシア大会を見据えた延長オプション付きの単年契約で、推定年俸は2億円。日本代表では初めてとなるメキシコ人監督は8月10日に来日を予定しており、その後正式契約を結ぶ見通し。早ければ同11~13日のU―21日本代表合宿(福岡)から始動し、同16日のJ1視察と積極的に動き回る。

 8月中旬、アギーレ体制が本格始動する。W杯ブラジル大会まで指揮を執ったザッケローニ監督の後任人事に関して、交渉に当たった日本協会の原博実専務理事はこの日の理事会の承認を経て、アギーレ新監督と合意したと発表した。来日は8月10日を予定。就労ビザ取得まで指導などはできないが、早ければ翌11日に始まるリオ五輪世代のU―21日本代表合宿、16日に行われるJ1視察が“初仕事”となる。

 原専務理事によれば、アギーレ氏は既に情報収集に着手。W杯ブラジル大会では母国メキシコのテレビ局の解説者として、1次リーグで敗退した日本代表もチェック。「日本のポテンシャルはこんなもんじゃない。もっとやれる。俺の経験を伝えたい。(来日を)楽しみにしている」と熱く語ったという。初陣となる9月5日のウルグアイ戦(札幌ドーム)に向け、日本協会には「日本人選手の映像を送ってほしい」と注文。選手選考も始まっている。

 メキシコ代表やスペインのクラブの監督を歴任したアギーレ氏は「消防士」の異名を持つ。05~06年には弱小クラブだったオサスナをハイプレスを主体にしたサッカーで欧州CL圏内の4位に引き上げた。10~11年には降格危機だったサラゴサの監督にシーズン途中から就任し、堅守速攻を主体に見事に残留させた。まさに“火消し役”の活躍だった。

 原専務理事が最も期待するのが「引き出しの多さ」だ。「いろんな経験があり勝負強い。状況によっていろんな手を打てる。たくましいチームをつくってくれる。今の日本に一番ふさわしい」と話す。基本布陣は4―4―2、4―2―3―1だが、スタイル、内容は変幻自在だ。ザッケローニ監督は主導権を握るという「自分たちのサッカー」を目指したが、W杯で甘さを痛感させられた。「脱ザック」にはうってつけの新指揮官だ。

 選手、監督として3度のW杯経験も申し分ない。アギーレ氏に近い関係者は「ロッカー室の住人」と揶揄(やゆ)する。選手との対話を何より大切にするのもアギーレ流だ。「非常にジェントルマンで気持ちも強い。スペイン語、英語も話すから選手とも直接話せるんじゃないかな」と原専務理事。W杯の惨敗からちょうど1カ月。失望と批判が渦巻く日本サッカー界の火消しはメキシコ人「消防士」に託される。

 ◆ハビエル・アギーレ 1958年12月1日、メキシコ・メキシコシティー生まれの55歳。現役時代はMFでメキシコやスペインリーグでプレー。メキシコ代表としては国際Aマッチ通算59試合13得点。自国開催の86年W杯ではベスト8入りに貢献した。引退後、メキシコのクラブの監督を経て01年に同国代表監督に就任し、02年W杯日韓大会で16強入り。09年から再びメキシコ代表を率い、10年W杯南アフリカ大会でも16強入りした。クラブはオサスナ、Aマドリード、サラゴサなどで監督を務め、13~14年シーズンはエスパニョールを指揮して14位。5月に退任していた。

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