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アギーレ新監督 メキシコ流で再建託す、W杯経験と継続性重視

[ 2014年7月24日 19:05 ]

 日本サッカー協会はメキシコをW杯で2度、ベスト16に導いたアギーレ氏に代表チームの再建を託すことになった。ブラジル大会がW杯初采配だった前任のザッケローニ監督とは異なり選手、監督として機微を知る。後任人事を一任された日本サッカー協会の原専務理事が「選手や指導者として(W杯の)経験があれば最高」としていた条件に合致する人選となった。

 小柄な選手がパスワークや巧みな駆け引きで強豪に立ち向かい、世界的にも高い評価を得ているメキシコのスタイルは日本にとって学ぶべき点が多い。

 アギーレ氏は2002年、10年W杯の前年に母国の代表監督に就任し、低迷していたチームを短期間で立て直して本大会に導いた経験がある。結果を最優先する手堅い手腕にも定評がある。

 ブラジルW杯で日本は、どんな相手に対してもパスをつないで主導権を握るという「自分たちのサッカー」の甘さを思い知らされた。それでも、総括した技術委員会はこの4年間の方向性を変えないことを確認した。

 これまでの日本代表は監督交代のたびに目指す軸がぶれ、どんなサッカーを目指すのかという一貫性に欠けた。今回は過去の教訓から、「前政権」の否定ではなく継続性を選択した。メキシコ人の新指揮官の下で、理想と現実の最適のバランスを探ることになる。

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2014年7月24日のニュース